
ソフトバンクから育成4位指名を受けた”平成生まれの令和くん”ことオイスカ浜松国際の大橋令和(れお)内野手(3年)が4日、同校で指名あいさつを受けた。10月23日のドラフト指名から10日以上が過ぎ、「指名を受けた時は実感があまりなかったのですが、ようやくプロ野球選手として活躍できるという実感がわいてきた」と話す。自身のインスタグラムのフォロワー数は指名後に約200人増えたという。
この日はソフトバンクの帽子をかぶり、球団ユニホームに袖を通すと満面の笑みを見せた。目標を「まず1軍に上がる」と掲げ、「ゴールデングラブ賞を取れる選手に成長したい」と力を込めた。
大橋は、50メートル走5秒9の俊足と広い守備範囲を武器とする遊撃手。夏の静岡県大会は1回戦で敗退し、アピールの機会には恵まれなかったが、担当の宮田善久スカウトは「持ち前の脚力と守備力をまず磨いてもらいたい。打撃の方はまだ線が細いので、これからしっかり食事をして筋力をつけてほしい」と期待を寄せる。
同スカウトは「練習試合でのセーフティーバントから一塁までの到達速度が、今までタイムを測ってきた高校生の中でトップランクだった」と明かす。「最終的には西武の源田(壮亮)選手のようなタイプになってくれたら」と話した。
大橋は会見中、感謝の言葉を口にした一人として永井浩二監督の名前を挙げた。永井監督は、入学当時から素質を感じていたと振り返る。メジャーリーグのニューヨーク・メッツにブルペン捕手兼打撃投手を務めた経歴を持つが「『メジャーリーガーと同じレベルの球の捕り方でしょ』という動きをしていた」と話していた。チームでは良さを伸ばすため、練習時は自由にプレーさせる一方で、簡単な捕球ミスを修正するため基礎的な技術に取り組んできた。
母・由美子さん(40)への感謝の言葉も忘れなかった。高校途中から実家通いを始めたが、母は働くかたわら、午前5時50分に自宅から焼津市内にある最寄り駅まで送った。オイスカ浜松国際では給食があるが、それに加え補助食用の弁当を持たせて体作りを支えてきた。
プロ入りに向け木製バットへの対応と、夏から7キロ増の75キロとなった体作りを続けていく。名前はレオだが、これまで支えてくれた人たちへの感謝を忘れず、ホークスで新たな一歩を踏み出す。
◆大橋 令和(おおはし・れお)2007年7月2日、静岡・焼津市生まれ。18歳。小3で和田小野球少年団で野球を始め、和田中では軟式野球部。オイスカ浜松国際では1年夏から背番号6のレギュラー。好きなプロ野球選手は西武・源田。177センチ、75キロ。右投右打。新元号「令和」と同じ漢字の名前の由来は、人気漫画「ジャングル大帝レオ」から名づけられた。
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