
オリックスは2日、佐野皓大外野手に対して来季の選手契約を結ばないと通達したことを発表した。今後については未定。「2年間ずっとけがをして、戦力外というのはよぎっていた。野手になって3連覇とか優勝できたことは、すごく自分の中でいい経験になりました。本当にすごく頑張ってよかったと思います」と、11年間を振り返った。
佐野は大分高から2014年のドラフト3位で投手としてオリックスに入団し、3年目までにウエスタン・リーグで46試合に登板。しかし、1軍での登板はなく、17年オフに一度は支配下選手契約の解除を球団から通告された。
それでも、野手転向で育成選手として再出発を切った18年は俊足をアピールし、7月31日に支配下登録選手へと復帰。10月5日のソフトバンク戦(京セラドーム大阪)で、代走として1軍デビューを果たした。翌19年は自身初の開幕1軍入りをつかみ、4月2日の同戦(同)でプロ初安打を記録。7月6日の同戦(ほっと神戸)では初本塁打を放つなど、この年は68試合で25安打、12盗塁と飛躍の足がかりをつくった。
背番号を41に変更した20年は、77試合の出場ながら自己最多の20盗塁をマーク。チームが3連覇した21~23年は、スタメンだけでなく、代走や守備固めなど足のスペシャリストとして計18盗塁を記録し、欠かせない戦力として貢献した。
ところが、24年は右足首のけがもあり、1軍での出場は4試合のみ。11年目の今季は支配下復帰後、初の出場なしに終わっていた。それでも、ウエスタンでは本職の外野だけでなく一塁手としても出場。兄貴分として実直に野球へと向き合う姿は、山下や元ら若手選手の模範となっていた。
通算成績は342試合で97安打、5本塁打、50盗塁。「現役(続行と引退)と半々。いろんなところに挑戦できたというのはすごくよかった」と改めて強調した。
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