
日本ハムの新庄剛志監督(53)が4日、山崎福也投手(32)の二刀流プランを本格的にスタートさせた。
真剣な表情が本気度を表していた。沖縄・国頭で2軍紅白戦を視察した指揮官は、名護1軍キャンプに参加中の山崎に、フリー打撃の指示を出していた。「いい選球眼を持っているし、冗談抜きで彼くらい四球を選べる打者はいない。『真剣にバッティングをしてくれ』と伝えた」と明かした。
その頃、名護では山崎が野手に交ざってフルスイングしていた。フリー打撃61スイングでサク越えこそなかったが、野手顔負けの打球を連発。日大三3年時のセンバツで大会最多タイの13安打を放ち、プロ通算打率も2割5分の実力を見せた。「入らなかったのは悔しい。練習が必要ですね」と悔しがり、今後も1クール1度、フリー打撃を行う計画だ。
ボスは既に具体的な起用プランを描いていた。「レイエスをファーストにして山崎君をDH」。昨季交流戦で「6番・投手」としての起用はあるが、DHでの出場はない。「8番とか9番で。普通の野手より塁に出てくれる。うちは(ランナーを)かえす人は結構いるので、出てくれる人を探したくて」と大真面目だ。上位の万波や清宮幸へつなぐ下位打線での出塁という役割をイメージ。今季も常識にとらわれない新庄采配から目が離せない。(川上 晴輝)
◆新庄監督のびっくり采配
▽ガラポン打線(22年2月11日) 就任初年度の練習試合・阪神戦(名護)で、ガラポン抽選器を選手が回し打順を決定。阪神・藤浪に対し、初回先頭から3人連続セーフティーバントを仕掛けるなど動いた。
▽選手を監督に(22年2月26日) 初のオープン戦となったDeNA戦(名護)で自身はベンチ外。オーダーの決定や采配は先発した上沢が担った。同3月12日の広島戦(マツダ)では、近藤が指揮を執った。 ▽ドラ8開幕投手(22年3月25日) ドラフト8位で守護神候補だった北山を開幕投手に抜てき。2回無失点と期待に応えたが、救援陣がつかまり逆転負け。