田宮がプロ野球初の捕手で同一シーズン全打順先発を達成した。今季、捕手で先発出場した８１試合の先発打順別成績は

順試　打―安点　　率　

（１）《１》　３―０《０》　．０００

（２）《３》　１１―２〈１〉　．１８２

（３）《４》　１３―２《０》　．１５４

（４）《１》　４―２《０》　．５００

（５）《３０》　１０４―３２〈１８〉　．３０８

（６）《１６》　６２―２４〈６〉　．３８７

（７）《９》　２７―６〈２〉　．２２２

（８）《１１》　２７―１《０》　．０３７

（９）《６》　１５―５〈１〉　．３３３

　これまでは１リーグ時代を含め、捕手で７打順以上で先発が珍しく、９人（別表）。直近は２２年に佐藤都（ロ）と木下（中）が７打順で、２年ぶり。最多は０８年の橋本将（ロ）の８打順（２～９番）だったが、田宮がそれを更新する形となった。

　日本ハムでは１番捕手の先発出場はこれまで一度もなかったが、田宮が４月７日の西武戦（エスコン）で、球団初となった。“新庄マジック”が思わぬ記録を生んだ。

　◆２安打勝利２度パでは５度目　▼…４月１２日のオリックス戦（○１―０）、７月１９日のロッテ戦（○２―１）はともに２安打での勝利。１シーズンで２安打以下で２勝以上はパ・リーグでは５３年大映、５８年南海、７４年近鉄、８０年日本ハムに次ぎ、５度目。

　▼…新外国人のレイエスが８月２日のソフトバンク戦から９月４日の同戦まで２５試合連続安打。球団では５１年の大下弘、０７年の森本稀哲の２４試合を抜いて新記録だ。期間中は２５試合で９１打数３６安打の打率．３９６。外国人の２５試合連続安打は８３年のバース（神）と並び６位（１位は１１年マートン＝神の３０試合）。

　▼…１０３試合に出場し、攻撃の軸として活躍したレイエス。球団の加入１年目で１００試合以上出場の外国人で打率．２９０は８６年ブリューワの．３２１、８０年クルーズの．３０９に次いで３番目の高打率。

　◆万波３年連続１００三振以上　▼…万波が１２０三振で、２２年（１１２）、２３年（１３８）に次ぎ、３年連続１００三振以上となった。球団の日本人では４年連続の陽岱鋼（１１～１４年）、西川遥輝（１６～１９年）、３年連続の中田翔（１５～１７年）、大田泰示（１８～２０年）に次いで５人目。

【注】陽は日本の高校出身のため、含む

　◆水谷球団４位先頭弾４発！　▼…現役ドラフトで加入の水谷がシーズン４本の先頭打者本塁打。球団では９６年に８本のデューシー、８５年に６本の島田誠、９８年に５本の田中幸雄に次ぎ、７１年の白仁天、９７年の田中幸雄と並んで４番目。水谷は４本中２本が初球だが、先頭打者で放った本塁打で初球をシーズン２本は球団では７１年の白、７３年の大下剛史に次ぎ、３人目。

　◆大海今季２度マダックス！　▼…伊藤が６月１２日の中日戦、７月２８日の西武戦とシーズン２度のマダックス（９回以上を投げて１００球未満で完封）を達成した。球団でシーズン２度のマダックスは６６年の嵯峨健四郎以来５８年ぶり。また、２ストライク後の被打率．１３０、フルカウントからの被打率．０９３はともにリーグトップ（規定以上）。

　◆加藤貴プロ４位５４回２／３無四球　▼…９年目で１０勝９敗と自身初となるシーズン２ケタ勝利を挙げた加藤貴。生え抜きで９年目で初の２ケタ勝利到達は８３年川原昭二（１１勝７敗）と並んで最も遅い。また、満塁での被打率は．０００でリーグトップ（規定以上）。

　▼…加藤貴は５月４日のオリックス戦の１回に先頭の福田に四球を出して以降、６月３０日のソフトバンク戦の４回に近藤を四球に出すまで５４回２／３連続無四球。７３年安田猛（ヤ）の８１回、５０年白木義一郎（東急）の７４回、６１年土橋正幸（東映）の５６回に次いで４番目。

　◆最少４２回１／３で河野最多Ｈ　▼…河野がリーグ最多ホールドの３３。両リーグで最多ホールド投手の最少投球回は１８年宮西（日）の４５回だったが、それを下回る４２回１／３となった。

　▼…オリックスから移籍加入の山崎は１４７回２／３を投げて被本塁打１７。被本塁打率はリーグワーストの１．０４となり、規定投球回に達した１２人のうち唯一１を超えた。

　◆正義　球団７人目１球でセーブ　▼…７月１７日の楽天戦で田中正が２死満塁で登板。フランコを遊ゴロで抑えて、球団では２２年堀瑞輝以来７人目の１球セーブとなった。１チームで７度はパ・リーグではオリックス、西武と並んで最多。

（恩田　諭）

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