１９歳が面識ゼロのメジャーリーガーに弟子入りだ。ソフトバンクの昨年ドラフト１位・前田悠伍投手が２８日、来年１月の自主トレをカブス・今永の門下生として行うと明かした。「いいものを盗みたい」と期待に胸を膨らませた。

　強心臓の押しかけ塾生だ。今永とは対面どころか、電話越しに話したこともない。「（電話は）１２月くらいに多分すると思います」。大阪桐蔭時代にバッテリーを組んだ１学年上のＤｅＮＡ・松尾が「（今永と）話はできる」と話していたことから、仲介を頼んだという。

　今季限りで引退した和田毅さん主催の自主トレ参加も検討した。ただ今年は阪神・大竹、ロッテ・小島ら総勢１６人が参加。「（人数が）多い分、１対１で教えてもらうことが少なくなる」。和田塾が大手予備校なら、今永塾は「僕も含めて４人」の個別指導が売り。巨人・井上は２３年に参加して飛躍の足がかりを得た。「少人数でやる方がいいと思って今永さんを選びました」と、前田悠も実利を取った。

　１年目は２軍で１２試合４勝１敗１セーブ。１軍では１０月１日のオリックス戦の３回６失点ＫＯが唯一の登板だった。２年目の進化へ「一番は真っすぐのことを聞きたい」。この日は球団事務所で契約更改交渉に臨み、現状維持の１０００万円でサイン。来季目標の「開幕ローテ」へ、１９歳がメジャー１５勝左腕の薫陶を受ける。（田中　昌宏）

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