7回4安打0封!先制V打!有原様!「まさか打てるなんて」プロ初打点 ソフトバンクの日本S13連勝導いた

スポーツ報知

  • ニュース

2024.10.27(日) 05:00

2回2死満塁、右前に先制の2点適時打を放つ有原(カメラ・中島 傑)

◆SMBC日本シリーズ2024第1戦 DeNA3―5ソフトバンク(26日・横浜)

 「SMBC日本シリーズ2024」が横浜で開幕し、ソフトバンク(パ・リーグ1位)がDeNA(セ・リーグ3位)に競り勝った。先発の有原航平投手(32)が2回2死満塁で先制の右前2点打を放ち、7回4安打無失点と好投した。投手のV打は球団初で、1986年第5戦の西武・工藤以来、38年ぶり。開幕戦での投手の決勝打も初となった。ホークスは史上最長を更新する日本シリーズ(S)の連勝を13に伸ばし、日本Sタイの敵地6連勝。DeNAは9回に3点を奪い意地を見せたが及ばなかった。

 まさか、まさか…。ゴロの打球が狭い一、二塁間を抜けていった。2回2死満塁。ソフトバンク・有原がたたいたジャクソンの153キロ直球は右前に達し、2人が生還した。一塁上で両拳を突き上げ、さらにサムアップ。マウンド上では沈着冷静な右腕が「打のヒーロー」となり「まさか打てるなんて。何を打ったか分かんない感じです」と大喜び。それでも試合後は「こういう試合で打てたのは記憶に残るなと思います」と、いつもの実直な表情で振り返った。

 プロ初打点だ。日本ハム時代も含めてレギュラーシーズン16打数2安打0打点。メジャーでも21年レンジャーズで2打数無安打。早大時代に1本塁打を記録しているが、広陵時代は「バントだけしっかりっていう感じ」と、打ち明ける専守防衛。福岡でもバント練習はこなしたが、打撃練習は一切せず、ぶっつけ本番で臨んだ“副業”だった。

 “本業”も完璧だった。7回4安打無失点。うち2本が内野安打。4番・オースティン、5番・宮崎には安打を許さず、DeNA打線に三塁を踏ませなかった。「投のヒーロー」は「曲がり系の球が制球できた。拓也がいっぱい(サインを)出してくれた」と、女房役の甲斐をたたえることを忘れなかった。

 これでレギュラーシーズン、交流戦、CS最終Sに続く4度目の開幕投手を、全てを白星で飾った。「監督の期待に応えられているってのはうれしいと思います」。日本Sでは1986年第5戦の西武・工藤公康以来となる投手の勝利&V打となった。

 チームは日本シリーズ13連勝。このまま突っ走ってスイープ、または4勝1敗なら、福岡で胴上げを見守ることになる。「(それが理想?)そりゃあ、もちろんそうですね。でも準備だけはして、後はしっかり応援したい」。再び横浜で登板することなく、日本ハム時代の16年以来、自身8年ぶりに日本一の美酒を味わうことができれば最高だ。(田中 昌宏)

記録メモ 

 ▼シリーズ初の開幕戦で投手のV打 有原(ソ)が勝利投手。2回には先制のタイムリーヒットで2打点を挙げ、これが決勝点になった。

 投手の打点は、22年第2戦で1打点の山崎福(オ)以来だが、決勝打になったのは、86年第5戦で12回にサヨナラ安打(1打点)を放った工藤公康(西)以来、6人目9度目。球団では初の投手のV打になった。9度をみると、9度すべて勝利投手になっているが、先発勝利は3人目。2人は完投で、先発途中降板は初めて(リリーフ勝利6度)。また、過去、8度に開幕戦はなく、開幕戦で投手の決勝打は有原が初めてだ。(福山 智紀)

関連ニュース

【ソフトバンク】2024年 年俸一覧
主砲ギータ不在のチームを4年ぶりVへ導くプロ“10年生”
【写真】「笑いの絶えない幸せな家庭を」愛甲千笑美&栗原陵矢
【写真】石川柊太、元SKEの美人妻とラブラブ2ショット
「一時は甲斐にとって代わるかと」 球界OBは再浮上を予見…鷹注目の正捕手候補

記事提供:

スポーツ報知