ロッテの藤岡裕大内野手が、昨年に続けて短期決戦の主役となる。１２日から始まる日本ハムとのクライマックスシリーズ（ＣＳ）第１ステージ（エスコン）に向け、「本当にシーズンとは違い、数字にとらわれないので、思い切っていけるのがＣＳ、短期決戦のいいところ。３位だけど、向こうにしっかりプレッシャーを与えながら、しっかりゲームを優位に進めていけたらなと思います」と、気合いを込めた。

　昨年のＣＳで放った劇的な一発の感覚はいまだに忘れない。最終ステージへの切符をかけた第１シリーズの第３戦（ＺＯＺＯ）。３点を追う延長１０回に、レギュラーシーズンでは１本塁打だった藤岡が、起死回生の同点３ラン。その直後にサヨナラ勝利も収め、“幕張の奇跡”と呼ばれた。今年は会場がエスコンなだけに、“北広島の奇跡”にも期待がかかるが、「（昨年のＣＳは）野球人生ですごい印象的ですけど、本当にあんなことは滅多に起きないので、ああいうことが起きると思わずに、しっかり自分たちの野球をやれたらなと思います」と、足元を見つめた。

　エスコンは、内野のダイヤモンド内は天然芝が使用されている。そのため、打球の勢いが芝と土部分で異なるといい、「天然芝と土のところの境目は、土に入った瞬間に打球が結構パッと来るので、そこの対応が難しい」と説明。１１日の前日練習などで、入念にチェックする。リーグ３位から日本一に輝いた２０１０年以来、１４年ぶりの日本シリーズ進出へ、「ミスをしても、勝っても負けてもあと少しなので、恐れずにやるだけです」と積極プレーを誓った。

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