【ソフトバンクV記録】小久保監督53歳シーズン年長2番目の新人監督V、首位明け渡し2日だけ

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2024.9.24(火) 05:10

優勝が決まり胴上げされる小久保裕紀監督(カメラ・豊田 秀一)

◆パ・リーグ オリックス4―9ソフトバンク(23日・京セラドーム大阪)

 ソフトバンクが23日、4年ぶり22度目のリーグ制覇(1リーグ2度含む)を決めた。開幕6戦目の4月4日から首位を譲らず、2位に11ゲーム差をつけ、走り切った。就任1年目の小久保裕紀監督(52)は、西武からFA加入した山川穂高内野手(32)を全試合4番で固定。現役時代の指揮官で、現在も仕える王貞治球団会長(84)の薫陶を受けたブレない姿勢と、柔軟な手綱さばきで古巣を頂点へと導いた。10月16日から日本シリーズ進出をかけ、本拠でCS最終ステージに臨む。

 ◆ソフトバンクV記録室

 ▼年長2番目の新人監督V 小久保監督は、監督就任1年目。新人監督の優勝は、21年オリックスの中嶋聡以来21人目。球団では46年山本一人、15年工藤公康に次いで3人目の新人監督V(全員が新人だった1936年を含む)。小久保監督は53歳のシーズン。新人監督では、98年横浜・権藤博の60歳、53歳は02年西武・伊原春樹と並び年長2番目。パでは伊原と並び新人監督の最年長Vになる。なお、球団の最年長監督Vはダイエー時代の03年王貞治の63歳。

 ▼首位明け渡し2日だけ 開幕2戦目の3月30日、4月3日に2位になったが、4月4日以降は首位を快走し優勝。2位以下が2日以下の優勝チームは、一度も首位を明け渡さずの完全Vが5チーム、2位以下1日が4チーム、2位以下2日が4チームの延べ13チーム目。首位以外が2日以下は20年巨人(2日2位)以来、パでは完全Vの18年西武以来。前身を含め球団では、2位以下が4日の65年を下回り、球団の2位以下最少日数Vになった。

 ▼22度目V ソフトバンクは、20年以来のリーグ優勝。前身を含め、1リーグ時代に2度、パで20度の通算22度目のリーグ優勝になる。通算V回数の上位は、巨人47度、西武23度に次いで3番目。パの優勝回数では西武に次いで2番目。

 ▼本拠地で高勝率 本拠地のみずほペイペイDで、5~6月に11連勝。この球場の最多連勝は、05年の12連勝だったが、あと1に迫る連勝をマークするなど、この球場では39勝18敗2分けの・684の高勝率。本拠地では、17年の48勝19敗の・716以来の高勝率で、勝ち星を量産。ホームゲームでは44勝20敗2分けの・688と貯金24、ビジターでも41勝27敗1分けで14の貯金を作り独走につなげた。

 ▼先制すれば勝率8割超 先取点試合は、6~7月、7~8月に2度の10連勝をマーク、連敗は2連敗が2度あるだけで、今季は65勝15敗1分けの勝率・813で両リーグ最高勝率。昨年のオリックスが・821だったが、前回優勝の20年以降の先取点試合の勝率をみると、・736→・695→・778→・712→・813。先取点試合の勝率8割超えは、17年73勝9敗の・890以来の高勝率だ。

 ▼先発防御率良化 昨年まで先発ゼロのモイネロ、大津が先発に加入。モイネロは11勝の活躍で、外国人投手では18年バンデンハーク以来の2ケタ勝利。防御率トップの1・94で、柱の一角に名乗りを上げた。有原がハーラートップタイの13勝と、2人が軸となり、今季の先発陣の防御率は2・51。先発防御率が2点台は12年2・72(3位)以来。先発の防御率向上もVの一因となった。

 ▼新加入山川が本塁打、打点の2冠 20~23年に4年連続チーム最多の殊勲安打を放った柳田が6月から離脱したが、新加入の山川が32本塁打、94打点でリーグトップを独走。チーム最多15度の勝利打点をマークし、柳田不在を払拭(ふっしょく)。近藤はリーグ唯一の3割打者で、四死球最多98個。今季も最高出塁率濃厚。打撃では山川と近藤の活躍が目立った。

 ▼前半戦の勝利方程式 チーム最多20セーブのオスナとオスナ故障後の7月からは松本裕が14セーブをマーク。オスナの故障前までは、オスナと松本裕がそろって登板した試合は、24試合あり、19勝2敗3分けの勝率・905。前半戦は2人が勝利の方程式で支えた。(福山 智紀)

 ◆福岡ソフトバンクホークス 1938年秋に南海電鉄を経営母体に創設されリーグ戦に参加。44年に近畿日本、46年に近畿グレートリングと改称し、47年から南海ホークス。1リーグ時代に2度優勝、73年までパ・リーグを10度(日本一2度)制覇した。88年にダイエーが買収し、翌年に本拠地を大阪から福岡へ移転した。93年に福岡ドームが完成。99年にダイエーとしてリーグ初優勝、日本一に輝いた。2000年にリーグを連覇、03年は日本一に返り咲いた。球団買収で05年からソフトバンク。09年から率いた秋山監督は10年からリーグ2連覇、11年は8年ぶりの日本一となった。14、15年はリーグ2連覇、2年連続日本一。15年から工藤監督が指揮を執り、17年から20年にかけて球団初の4年連続日本一を成し遂げた。球団オーナーは孫正義氏。

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