ロッテ、小野晋吾コーチ「ピッチャー全員で戦っていく」残り22試合、投手陣の運用はどうなる?

ベースボールキング

  • ニュース

2024.9.5(木) 08:30

ロッテ・小野晋吾投手コーチ(撮影=岩下雄太)

◆ 先発投手

 残り試合は『22』の現在3位のロッテは、5日から4位・楽天と本拠地・ZOZOマリンスタジアムで4連戦を迎える。

 1日のソフトバンク戦に先発した種市篤暉が3回の投球時に右足内転筋を痛め、2日に浦安市内の病院で『右足内転筋の筋損傷』の診断を受けた。チームトップの142回1/3を投げる種市の離脱は痛い。

 ただ13日(金)の西武戦から変則的な6連戦はあるが、比較的緩やかな日程となっているのは救い。小島和哉、西野勇士、佐々木朗希、カイケル、C.C.メルセデス、唐川侑己らで先発ローテーションを回すことが可能になる。

 小野コーチは先発投手の運用について「いるメンバーでなんとか目指すところがあるので、先発でというよりも、ピッチャー全員で戦っていく感じになっていくと思います」と話した。

◆ 種市の復帰プラン

 気になるのは故障で離脱した種市がシーズン中に復帰ができると仮定して、ファームで調整登板を経ての復帰なのか、調整登板なく一軍に復帰し先発で短いイニングを投げる形になるのかなどを含めて、現時点ではどのような復帰イメージを描いているのだろうかーー。

 小野コーチは「現時点ではまずは治すことが最優先」とキッパリ。「私も現役時代にそこ(内転筋)を痛めた経験があるので、まずはしっかり患部が治ってからではないとプランは立てられない。まずはしっかり治してほしいなと思います」。

 種市は規定投球回到達まで残り2/3。小野コーチは「あと2/3で規定投球回というのも十分にわかっています。ただ勝ち負けが関わってくるゲームが続くので、その辺はやっぱり彼の状態をしっかり把握しながらプラン立てていくと思います」と、あくまでチームの勝敗を優先する考えを示した。

◆ リリーフ陣

 リリーフ陣に関しては今季もここまで3連投、1週間に4登板以上した投手はおらず、登板管理をしっかりと行っている。残り22試合というところで、3連投、1週間に4登板以上を解禁する考えはあるのだろうかーー。

 小野コーチは「そこも頭に入れながら運用しているというか、選手たちも残り1ヶ月勝負になってくるというのをわかってくれている。選手たちから声を出してくれているので、すごい頼もしいなと思って聞いています。その気持ちでいてくれているのは嬉しいですね」と、リリーフ陣の心意気に感謝する。

 リリーフ陣に関しては、菊地吏玖、横山陸人といった若手も勝ち試合での登板を経験し、澤村拓一、国吉佑樹、鈴木昭汰、益田直也と勝ち試合で投げられる投手が多いのも強み。

 「そうですね、充分勝ちパターンでもいける判断ができてきているというか、とにかく全員で戦う。勝ちパターンも何もないと思うので、とにかく勝ち取るために、いろんな手段があると思います」。

 ロングリリーフ要員の中村稔弥が8月30日に一軍登録抹消されたが、その役割についても小野コーチは「そこも今もまだ色々作戦を練っているところもあります」とし、「種市が離脱したところもあるので、その辺を含めて再検討しなければいけないところがありますね」と続けた。

 シーズンも最終盤を迎え、負けられない戦いが続いていく。「いい準備をして自分のピッチングをマウンド上で出してくれれば、いい結果につながると思う。いい準備をしてほしい」と準備の重要性を説いた。取材が終わり、小野コーチは去り際に、「明日(5日)からいい戦いができると思うので、期待しといてください」と話し、ベンチ裏に戻っていった。投手を中心にした守り勝つ野球で白星を重ねていくロッテにおいて、投手陣の出来、不出来は大きな鍵を握る。投手陣の活躍に期待したい。

取材・文=岩下雄太

記事提供:

ベースボールキング