ロッテ・小川龍成「貢献できればいいなと思って毎日練習している」日々の積み重ねが生んだサヨナラバント安打!

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2024.7.31(水) 09:43

ロッテ・小川 (C)Kyodo News

 “継続は力なり”。

 ZOZOマリンスタジアムでの試合前練習で、ロッテの小川龍成は毎日欠かさずバントマシンを相手に黙々とバント練習を行う。毎日の積み重ねが、サヨナラバント安打に繋がった。

 「2アウト満塁になった瞬間に持ち味を出していこうかなと思っていた。サードの位置を見てセーフティしようと思って打席に立ちました」。

 代走から途中出場した小川は6-6の9回二死満塁で回ってきたこの日最初の打席、西武の守護神・アブレイユが投じた初球、「自分でも考えていましたし、ベンチにいる時に金子さんに2アウト満塁の時、サード、ファーストチャンスあるぞと言われたので、そこは金子さんのアドバイスも考えてやりました」と、三塁線に絶妙なセーフティバント。これが適時内野安打となり、サヨナラ勝ちとなった。

◆ 繰り返し練習
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「毎日やってます!」と今日も三塁側にセーフティバントの練習をする小川龍成選手[/caption]

 三塁線のセーフティバントは、試合前練習で何度も何度も繰り返し行ってきた。

 昨年10月13日にZOZOマリンスタジアムで行われたCS練習では「毎日(セーフティバントの練習を)やっています!!」と三塁方向に何球も何球もセーフティバントの練習。今年2月の石垣島春季キャンプでも「もちろん送りバント、セーフティバントが多くなってくると思うので、そこは自分の持ち味にできるようにやっていきたいと思います」と練習を欠かすことはなかった。

 今年5月7日の取材で、セーフティバントの練習をする意図について改めて訊くと、「相手をかき乱すじゃないですけど、流れが悪かったりとか、なかなかヒットが出ないピッチャーの時にそういう時にリズムを崩すというか、そう言ったことができたらなと思って常に練習しています」と説明。

 5月19日の日本ハム戦、2-0の3回一死一、二塁の第1打席、伊藤大海が1ボールから投じた2球目の外角のツーシームを三塁線にセーフティバント。本人も「練習でずっと理想としていたバントができたので、完璧なバントだったかなと思います」と喜べば、吉井理人監督も「うまかったです。1球目はサインだったんですけど、2球目はサインを消して、自分でやって上手くいきましたよね。あれはよかったです」と手放しでほめた。

 この1本をきっかけに、セーフティバント安打を決めるケースが増えた。5月28日のヤクルト戦、0-1の2回一死一、三塁の第1打席、「バントはあると思って打席に入ったので心の準備はしっかり出来ていました。1点取ることができて良かった」と、吉村貢司郎が2ボール1ストライクから投じた4球目のフォークを一塁方向へセーフティバント。これが適時内野安打となった。

 5月31日の阪神戦も0-0の3回二死三塁の第2打席、「なんとか最善の策を考えて、とにかく同点に追いつく事だけ考えました」と青柳晃洋が1ボールから投じた2球目の外角ストレートを三塁線にセーフティバントを決めた。

 6月11日のDeNA戦、0-4の8回一死走者なしの第3打席、ウィックの初球を三塁線にセーフティバント内野安打。7月10日の楽天戦、0-1の初回無死二塁の第1打席、松井友飛が投じた初球を捕手前にセーフティバント。捕手・堀内が一塁へ悪送球。記録は捕安となった。

 「やっぱり他の選手みたいにバンバン打つタイプではないので、少しでもそういったところで貢献できればいいなと思って毎日練習している。決まるようになってよかったなと思います」。

 ここ数年、チームに貢献するため、この1本を決めるためにたくさんセーフティバントの練習を行ってきた。負けられない戦いが続く中で、自身の武器をさらに磨いていく。

取材・文=岩下雄太

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