「超えたのであいさつぐらいしてきてほしいな」ロッテ・益田直也、師匠の小林雅英超え球団最多228セーブ
スポーツ報知
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2024.6.27(木) 05:00
◆パ・リーグ ロッテ4―1楽天(26日・ZOZOマリン)
ロッテの益田直也投手(34)が26日の楽天戦(ZOZO)で3点リードの9回を3者凡退で締め、球団最多の228セーブ目をマークした。今季10セーブで小林雅英が持つ227セーブの球団記録を更新。13年目で50試合登板を下回ったのはわずか1年だけという鉄腕の好投もあり、チームも連勝で2位をキープした。
最後の打者を真っすぐで空振り三振に仕留めると、益田は捕手・佐藤と笑顔で抱き合った。汗を拭い、ハイタッチで野手を迎えるいつもの儀式。球団記録を更新する228セーブを大型ビジョンで祝福され、ベンチ前でボードを手に頭を下げた。それでも「僕はいらないので」とウィニングボールを一度は先発初勝利の中森に譲った。「中森さんがもらってくださいと言ってくれたので、頂きたいなと思います」と穏やかに語った。
高い壁だった「幕張の防波堤」を超えた。15~18年の4年間、投手コーチだった小林雅英氏には「クローザーは越されなかったらいい」とシンプルな極意を教わった。当時は主に中継ぎでの起用。「雅さんには、いつも『俺の記録を抜いてからごちゃごちゃ言え』と言われてましたね」。ついに偉大な先輩の上に立ち「一度連絡してみようと思います。超えたので、会ってもあいさつぐらいしてきてほしいな」と笑った。
抑えて当たり前、失敗が話題になるポジション。「プロで1勝は大変なことで、その誰かの初勝利を自分の手で壊すのは非常に酷なので、やらないといけないという責任感の方が強い」。強い信念で積み上げた記録。この日も中森の今季初勝利を守り、仕事を果たした。思い出のセーブを聞かれると、「失敗した記憶の方が頭に残っている。それは皆さんもだと思うけど、成功の記憶を皆さんの頭に残せるように頑張りたい」と語った。
1年目から「走る量が足りない」と、トレーナーに相談し、独自のメニューを認められた。徹底的に走ることと体幹トレで作り上げた丈夫な体が記録を支えてきた。吉井監督も「本当に体の強い、いいピッチャー」とたたえた。
次は節目の250セーブ。「まだまだ先なんで、いま意識してもどうしようもない。近くなってきたら意識しながら投げるかもしれないけど、これからも1つ1つ勝てるように頑張りたい」。大きな山を超えても、変わらず足元を見つめ、また明日への準備を進めていく。(山口 泰史)
◆益田 直也(ますだ・なおや)1989年10月25日、和歌山・紀の川市生まれ。34歳。市和歌山商(現市和歌山)では内野手の控えとして3年夏に和歌山大会ベスト4。関西国際大で投手に転向。11年ドラフト4位でロッテに入団。1年目に72登板で41ホールドをマークし新人王を獲得。13年にセーブ王。178センチ、80キロ。右投右打。今季年俸は2億円(推定)。
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