【日本ハム】山崎福也インタビュー 逆転優勝への思い「勝負する以上は1位でいたい」…21日からリーグ戦再開
スポーツ報知
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2024.6.21(金) 07:58
日本ハム・山崎福也投手(31)が20日、スポーツ報知の単独インタビューに応じた。オリックスからFA加入した今季はここまでリーグトップタイの6勝、10年目で初のシーズン2完投を達成するなどエースの働きでチームをけん引。新庄剛志監督(52)や新天地でのチームメートとの関係性、逆転優勝への熱い思いを語った。また、リーグ戦は21日の楽天戦(エスコン)から再開。左腕は7勝目を懸け同戦に先発する。(取材・構成=堀内 啓太)
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■監督とコーチに感謝
―開幕から約3か月。移籍1年目の山崎はここまで11試合に先発し、リーグトップタイの6勝(2敗)、防御率2・47と大車輪の活躍を見せている。
「勝ち星が先行しているのはいいことですし、イニング数も順調に稼げている。たくさん投げさせてもらっていることが今につながっているので、監督、コーチには感謝しかないですね」
―既に完投勝利が2度、投球回数は加藤貴に次ぐチーム2位の73イニング。新庄監督は「チームの勝ちも大事だけど、山崎君の成長の方が大事だと判断した」と続投理由を明かしたこともあった。
「シンプルにうれしかったですし、そう言っていただけると僕も頑張ろうって気持ちになりますよね。新庄監督の言葉かけはいつも力になっています」
―話題を呼んだのは5月30日の阪神戦(甲子園)。投手ながら「6番」でサプライズ起用され、先発で7回無失点、打っても決勝V打の大活躍。
「ここまでのベストゲームは甲子園です。打って、投げて、自分が主人公ではないですけど、野球の全部をやっているなって。最高でしたね」
―今は野球を純粋に楽しめている。
「FAで来て、勝たないといけない。簡単に楽しいとは言えないですけど、そういう重圧を感じさせないチームというか、本当にやりやすく、自分が結果を出しやすくしてくれているのを肌で感じるのでそこに感謝しています。だからこそ何としてでも勝ち星を増やせるようにと思っています」
―私生活を含めて北海道での暮らしは。
「だいぶ慣れました。あまり外に出ないようにしているので、どこのお店がオススメとか、お気に入りとかはまだ発見できていないです(笑い)。外食もあまりしないので…」
―若手主体のチームで“ギャップ”のあった選手は。
「奈良間(大己)ですね(笑い)。奈良間、面白いです。ロッカーで音楽を流しながら踊ったりしているので、それを見て癒やされています」
■若手やりやすいように
―後輩投手陣が「福也さんから助言をもらった」と感謝する姿を目にする。
「僕はやりづらい雰囲気をつくりたくない。年上の人間が厳しくとかは嫌なので、皆がやりやすく、萎縮(いしゅく)しない雰囲気をつくるよう意識しています。年齢的にも加藤(貴)と僕が上。加藤も優しい感じなので」
―加藤貴とはロッカールームも隣。同学年、同じ左腕として刺激になる存在だ。
「同い年で、去年は彼もFAの年だったので、話していても安心感があります。他の選手とは、またいい意味で違っていろいろ真剣な話もできますし。野球以外でもチームの話だったり、彼は幅広く見ているので」
―新庄監督とシーズンを戦ってみて改めて印象は。
「シンプルに選手思いです。去年までは分からなかったですけど、いざ入ってみたら、こんなにも選手のことを思ってくれているんだなって。言葉かけもポイントポイントで本当に上手で、監督と選手でいい距離感を保ってるな、距離を保つのがうまいなって。他の選手と話す姿を見ていても『あ、このタイミングで声をかけるんだ』と。本当に優しくてやりやすいです」
―新天地で力を発揮できているのは指揮官の存在も大きい。
「もう現に投げさせてもらっているので。完投とかはやはり監督の判断だと思いますし、僕は今、充実していますね。感謝しかないです」
―21日からリーグ戦が再開。9ゲーム差で首位のソフトバンクを追う。
「去年、おととし、その前と優勝させていただいて、やっぱり勝負する以上は1位でいたい。ファイターズに入って、このチームで優勝するという強い気持ちがあります。ゲーム差は開いてますけど、まだ全然分からない。チームとして倒せるようにやっていきます」
◆山崎 福也(やまさき・さちや)1992年9月9日、埼玉県生まれ。31歳。日大三高では甲子園に2度出場し、準優勝した3年春に大会最多タイ13安打を記録。明大で通算20勝を挙げ、2014年ドラフト1位でオリックス入団。22年の日本シリーズ優秀選手賞。父・章弘さんは捕手として巨人、日本ハムでプレー。188センチ、95キロ。左投左打。既婚。背番号18。
〇…日本ハムは20日、エスコンで全体練習を行った。21日の楽天戦で先発する山崎はキャッチボールとダッシュで最終調整。交流戦Vで勢いに乗る相手を迎え撃つだけに「いま勢いがあるので先頭打者を出さないように。チームが勝てるよう頑張ります」と気合を入れた。開幕から全試合でコンビを組んできた伏見は現在抹消中。「捕手としっかり話し合っていい結果を出せるように」と力を込めた。
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