ちょっぴりスロウな朗希!?中14日復帰戦&初マツダ「気を付けて」制球重視の最速157キロも5勝…米メジャー5球団視察

スポーツ報知

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2024.6.9(日) 05:30

6回1失点で5勝目を挙げた佐々木(カメラ・谷口 健二)

◆日本生命セ・パ交流戦 広島1―3ロッテ(8日・マツダスタジアム)

 ロッテの佐々木朗希投手(22)が、中14日で初のマツダスタジアムでの復帰登板に臨んだ。制球を重視し直球の平均球速は前回登板から3・5キロ落ちた154・5キロだったが、6回90球を投げ、3安打1失点。自慢のフォークで毎回の9奪三振。チーム単独最多となる今季5勝目を手にした。前夜は大瀬良にノーヒットノーランを食らったチームは9安打を放って連敗を「2」で止め、再びリーグ2位に浮上した。

 やや左に曲がりながら落ちる変幻自在の決め球がさえ渡った。佐々木は中14日の復帰登板。5球団のメジャー関係者が見守る中、5回2死から迎えた前レッズ・秋山をワンバウンドする落差のあるフォークで空振り三振。メジャー経験者を3打数無安打に封じ込めるなど、6回3安打1失点(自責0)にまとめた。復帰明け&初のマツダスタジアムのマウンドも難なく“攻略”し、殊勲のお立ち台では「初めて広島で投げるのですごく楽しみにしていたし、勝ててよかったです」と、チーム単独トップとなる今季5勝目をかみ締めた。

 この日は最速157キロで、直球の平均球速は前回登板から3・5キロ落ちた154・5キロだった。自身初の球場なだけに「アジャストするまでは力の入れ方とか気を付けないと暴れてしまう。ストライクゾーンで勝負しながら、打たれてもいいと思って投げた」。制球を重視したが、変化球とのコンビネーションで翻弄(ほんろう)し、奪三振ショーを披露。毎回の9奪三振中8個はフォークで決めた。

 5月28日に上半身の疲労回復の遅れで出場選手登録を抹消され、吉井監督は当初「本当に軽い放牧みたいな感じ」と説明。開幕6戦で球速160キロ台の直球が2球だったが、その後は2戦続けて計12球ずつマークするなど出力を一段階上げた影響も考慮された。

 佐々木は1軍に帯同しながらも、試合前にファームで理学療法士の治療を受けるなど、調整とケアを並行。この日、復調をアピールした右腕は「(抹消は)いつもより体の感覚がよくない中で、トレーナーや首脳陣の判断。僕は投げるつもりではいました」と胸中を明かした。

 佐々木は今後、中6日での登板が期待される。指揮官は「そのつもりなんですけど、未定です」と明言はしなかったが、プロ5年目の今季は自身初の規定投球回到達など年間を通じた活躍を期す。“令和の怪物”は「全然疲れていたわけではないので、ここからしっかり投げ続けていきたい」と、頼もしくうなずいた。(竹内 夏紀)

 ◆佐々木の前回登板からの経過

 ▽5月24日 ソフトバンク戦(ZOZO)で今季最速タイ162キロを計測、7回1失点で4勝目。

 ▽同28日 上半身の疲労回復が遅れ、出場選手登録抹消。

 ▽6月4日 巨人戦前の東京Dで離脱後初のブルペン。予定になかったが、志願して座った捕手に直球を10球ほど投げた。

 ▽同6日 巨人戦前に登板2日前に行うブルペン投球を実施。

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