パ首位打者3割5分 日本ハム23歳ドラ6好調の要因「ずっと同じスイングができている」

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2024.6.5(水) 06:00

試合後、ガッツポーズで勝利を喜ぶ田宮(カメラ・谷口 健二)

◆日本生命セ・パ交流戦 広島0―5日本ハム(4日・マツダスタジアム)

 やや外に流れる真っすぐを、日本ハム・田宮裕涼捕手(23)は逆方向へはじき返した。低い弾道のライナーが左前で弾むと、右拳を三塁ベンチへ突き上げる。両軍無得点で迎えた4回、2死二、三塁。フルカウントから広島先発・床田の141キロを捉えた。先制の左前適時打。「自分のいいスイングができた」と振り返った。

 首位打者の勢いが止まらない。6回にも中前打で追加点に貢献すると、9回には内野安打を放ち5打数3安打1打点。交流戦早くも3度目の猛打賞をマークし、22打数11安打の打率5割で、シーズン打率は3割5分まで上げてきた。好調の要因は「ずっと同じ動き、同じスイングができている。そこがしっかりできているので、ピッチャーとしっかり戦えてる」と自己分析した。

 リードを奪った直後の4回の守備では、自慢の強肩“ゆあビーム”を発動。四球で出塁した先頭の末包が二盗を試みると、きっちり刺して先発・北山をアシストした。バットだけではなく盗塁阻止率4割を超える肩でも存在感を発揮し、「キャッチャーなので、一番守備を大事にはしています」と胸を張った。

 チームも2連勝で貯金は最多タイの9。敗れたロッテをかわし2位に浮上した。新庄監督は「俺、あんまキャッチャー褒めたくないんすよ。やっぱり要だし、天狗になられたら困るんで」と厳しい言葉で大きな期待を表した。6年目だが1軍で戦い続ける初のシーズン。「疲れているかどうかも分からない状況なので、疲れてるか分からない作戦で頑張ってます」と笑う田宮が、球宴ファン投票9部門でトップを独占する好調のチームを支えている。(山口 泰史)

 ◆田宮 裕涼(たみや・ゆあ)2000年6月13日、千葉県出身。23歳。小学1年の時、山武ブリスキーボーイズで野球を始め、山武中では佐倉シニアに所属し、3年時に全国制覇。成田高では1年秋から正捕手。甲子園出場なし。18年ドラフト6位で日本ハム入り。50メートル6秒0の俊足も武器。昨季は9月に昇格して10試合で2発9打点をマークし、今季のブレイクを期待されていた。175センチ、79キロ。右投左打。背番号64。年俸700万円。

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