【西武】渡辺監督代行が高校時代から注目していた元山飛優が代打弾&サヨナラ打「ファン、チームのみんなに認めてもらうように」

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2024.6.1(土) 19:22

9回2死一、二塁、サヨナラの右前適時打を放つ元山飛優(投手・バルドナード、捕手・小林誠司)(カメラ・今成 良輔)

◆日本生命セ・パ交流戦 西武4×―3巨人(1日・ベルーナドーム)

 覚悟を決めた。2点を追う8回。西武・渡辺GM兼監督代行が「代打・元山」をコールした。「代打だったので振るしかないと思いました」。西舘の投じた151キロの速球をフルスイング。放物線は右翼席へと伸びていった。今季1号ソロは移籍後初アーチ。「何とか流れを変えたかった」と振り返った。

 好機は再び巡り来た。そのまま一塁の守備につくと9回、蛭間の左前適時打で同点に追いついた直後の2死一、二塁で打席が回ってきた。バルドナードの速球を右前へ。二塁走者の外崎がサヨナラのホームを踏むと、ダッシュで駆けつけた仲間から手荒い祝福を受けた。「小学校か、中学校以来」というサヨナラ打。「抜けた瞬間、鳥肌が立ったというか…。本当にうれしかったです」と声を弾ませた。

 昨年末、ヤクルトから移籍。開幕は1軍で迎えたものの打撃の調子が上がらず2軍落ち。低いライナー性の当たりを打てるようラプソードを使ってスイングをチェック。調子を上げてきた時、左太もも裏を痛めた平沼に代わって5月31日から1軍復帰。当日朝、2軍の遠征先の新潟から急きょベルーナドーム入り。その翌日、見事に結果を出した。

 元山が佐久長聖高校時代から注目していたのが渡辺GM兼監督代行。トレードでヤクルトから移籍し、自身の監督再登板で初めてのサヨナラ勝ちをもたらす縁があった。「高校の時から能力が高く素質のある選手だった。ヤクルトではチャンスが少なかったと思うんですけど、そういう中でもファームで腐らずにやっているのは分かっていた。上がってきてすぐに結果が出て、本人が一番ホッとしているんじゃないか」と穏やかに話した。

 劣勢のイヤな流れを一振りで変えて立ったお立ち台。「こうやってチームの勝利に貢献して、ファンのみなさま、チームのみんなに認めてもらえるようにプレーしていきたいと思います」と声を張り上げた。

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