“二刀流”山崎福也を育てたのは元巨人&日本ハム捕手の父・章弘さんではなく母 忙しい父に代わりバッティングセンター通う

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2024.5.31(金) 06:05

4回無死一、三塁、山崎福也が先制となる中前適時打を放ち笑顔で一塁に向かう(カメラ・渡辺 了文)

◆日本生命セ・パ交流戦 阪神0―6日本ハム(30日・甲子園)

 日本ハム・新庄剛志監督(52)のタクトがさえわたり、甲子園での阪神戦で2連勝を飾った。打力を買って「6番」でサプライズ起用した山崎福也投手(31)が打っては4回に先制の中前適時打、投げては7回無失点でリーグトップの6勝目と二刀流の大活躍。新庄政権初で最多の貯金「9」は19年7月31日以来、1765日ぶり。交流戦は勝率でロッテと並んで首位に立ち、優勝に向けて最高のスタートを切った。

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 新天地でも天性のバットコントロールは健在だった。投手の山崎が6番起用に応えて先制V打。父は元巨人、日本ハム捕手の章弘さん(63)だが、意外にも“打撃コーチ”は母の路子さん(62)だった。「父は引退後もプロでコーチをしていて、なかなか家にいなかった。母がしょっちゅう近所のバッティングセンターに連れていってくれましたね」

 夢中でバットを振った日々が非凡な才能を育んだ。幼少期は親に連れられ、日本ハムの2軍施設・鎌ケ谷へ。室内では決まってカゴいっぱいにボールを入れ、一人で延々とティースタンドに球を置いた。「一日5時間とか。何百球と一人でずーっと楽しそうに打ってました」。元ソフトボール部の母も驚く練習量だった。

 のちに脳腫瘍が発覚した高校入学前の健康診断。「念のため全身も診てもらったら?」と声をかけてくれたのも路子さんだった。「僕の人生におけるキーマンです」。思い出いっぱいの甲子園で放った一打は、恩返しでもあった。(堀内 啓太)

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