【日本ハム】野村佑希が2軍戦で2HR&5打点「1軍の時は(結果を)欲しがって当てに行っていた」

スポーツ報知

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2024.4.24(水) 06:00

3回1死二塁、左越え2ラン本塁打を放つ野村佑希(カメラ・岡野 将大)

◆イースタン・リーグ 日本ハム8―3DeNA(23日・鎌ケ谷)

 日本ハム・野村佑希内野手(23)が2軍戦に「3番・三塁」で先発出場。2本のアーチを含む3安打5打点と大暴れし、1軍再昇格に向けて猛アピールした。

 豪快に復活の狼煙(のろし)を上げた。1点を追う3回1死二塁。野村はDeNAのドラフト5位ルーキー・石田裕の浮いたシンカーを完璧に捉えた。打った瞬間に確信した当たりは、左翼の防球ネットを突き破るような勢いで着弾。「カウント3―1からしっかり狙い球を絞っていけた」と文句なしの逆転1号2ランをたたき込むと、3点リードの6回2死二、三塁では右腕・京山の低めカットボールを左中間席へ運んだ。

 球場もどよめく1試合2発。2軍戦であることを理解し、強調した上で「(打席内容が)どっちもよかった。1本目があったから2本目の余裕ができたし、最後は(常時)150キロを超える投手から打てた。そこは一つよかったと思います」と小さくうなずいた。

 高卒6年目の今季は開幕スタメンに名を連ねながら、出場8試合で打率0割7分7厘(26打数2安打)、ノーアーチと振るわず、11日のソフトバンク戦(北九州)後に2軍での再調整を言い渡された。新庄監督からは「もう1回ファームで打席を重ねて、いい状態の野村くんになってほしい」と言葉をかけられ「受け止めて、今はしっかりやるしかないなって。結果だけじゃない。凡打の時でもいい打席を過ごせるように」と決意を胸に出直した。

 打席に入るまでにテーマを定め、自分のやりたいことができているか、打つべき球に対して確実に振りに行けているのか。「1軍の時は最後に(結果を)欲しがって当てに行っている部分があった」と冷静に打撃を見つめ直し、修正に時間を費やしている。この日の試合後はバットを担いで室内練習場へ直行。「2軍にいるのに練習しないのは意味がわからないじゃないですか。それで来ているので」と1時間以上、己と向き合った。

 もがきながらも復調の兆しを探す姿に、稲葉2軍監督は「今日の2本目なんかもカットをしっかり捉えたし、捉えられる確率が上がってきた。ホームランになる、ならないは別として、ああいう強い打球が出だしたので状態は上がってきていると思う。それまでは球をこすったり、力強いポイントで当たらなかったりがあったけど、ちょっとボールを捉える感じが(変わってきた)」と確かな変化を口にした。

 新庄監督は今季「(1軍と2軍では投手の)レベルが違う。結果よりタイミングの取り方、トップの位置、スイングで選ぶ。これなら1軍のピッチャーでも対応できるとか(打ちにいくまでの)“間”がいいとか、そういうとこを見ています」と明確な昇格基準を示している。17日のソフトバンク戦(エスコン)には自ら報道陣の前で「野村くんを待ちたい」と名前を出すなど、期待も大きいだけに「『結果だけでは上げない』と監督も話しをされている。ホームランを打てなかったからダメとか、打てたからめちゃくちゃいいとかではない。1打席1打席、いいものを出せるように」と背番号5。進化した姿で北海道へ戻る。

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