ロッテ朗希、今季4戦336球目で160キロ突破!シーズン通して投げ切るためここからギア上がる…担当記者が見た

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2024.4.24(水) 06:00

4回1死一、三塁、打者・栗原のときに今季最速の161キロをマークした先発の佐々木(カメラ・今成 良輔)

◆パ・リーグ ロッテ2―4ソフトバンク(23日・ZOZOマリン)

 自己最速165キロを誇るロッテの佐々木朗希投手(22)が中8日で今季初の火曜日&ナイター登板に臨んだ。7回5安打3失点で今季初黒星を喫したが、球速は今季初めて160キロの大台を突破する、161キロをマークした。球団通算1万試合のメモリアル登板で出力を上げた朗希を、ロッテ担当の竹内夏紀記者が「見た」。

 球団通算1万試合のメモリアル登板で朗希の気迫が球速に乗った。3回1死の8番・甲斐への初球。高々と足を上げ、鋭く振り抜いた腕から放たれた直球は空振りを奪い、160キロを計測。自己最速165キロの剛腕が、今季336球目にして初めて大台に乗った。4回の同365球目には161キロもマークし、「フォーム的にもいい感じで、それがしっかり数字と感覚と比例してくれてよかった」とうなずいた。

 長いシーズンを見据え、あえて出力をセーブしていると感じていた。前回登板までの最速は159キロ。今季初勝利のオリックス戦(7日)で「150キロしか出なくなった」と冗談めかしたが、プロ5年目で自己最多111球にも到達。球速、球数ともに意図的に段階を踏んでいるのではないか―。21日のブルペン投球を見守った小野投手コーチも「単純に出力が上がってきているのが見れた。何かをつかんだかな」と指摘。“省エネ投法”のギアが上がった予兆だった。

 3回まで無安打も、4回先頭の今宮に甘めに入ったフォークを右前に捉えられた際には「あ~もう!」と思わず言葉にし、何度も首をひねった。試合後、本人の囲み取材で真意を聞くと「甘かった。投げ切れなかった」と唇をかんだ。

 オープン戦のとき、同学年のドラ1・上田から「どんな打者が嫌?」と問われ、「低めに投げたら絶対打つとか、1つツボがある打者が嫌かな」と答えたという。失投を捉えられた後悔がひしひしと伝わってきた。球速よりも、高いレベルを追求している証しではないか。

 シーズン序盤の4月10日に完全試合を達成した22年にも届かなかった規定投球回。将来的なメジャー挑戦という夢に向かって、年間を通した成績が求められるのは本人が一番理解している。「全てがかみ合ってるわけでないので、変化球もですし、(今後)よりよくなるかな」。抑え気味で160キロ連発さえも期待させる。やっと怪物らしい姿になってきた。(竹内 夏紀)

 ▼ロッテ通算1万試合 ロッテは23日、ソフトバンク4回戦(ZOZO)を行い、前身球団を含め、通算1万試合に到達した。プロ野球8球団目。初試合は、前身の毎日時代の1950年3月11日の西鉄戦(現・西武)。

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