【ロッテ】打率3割9分4厘の“リアルMAJOR”佐藤都志也 5年目こそ「打てる捕手」体現へ「今年こそやれなきゃ終わり」

スポーツ報知

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2024.4.23(火) 12:09

ロッテ・佐藤都志也

 ロッテの佐藤都志也捕手(26)が23日までにスポーツ報知の取材に応じ、プロ5年目シーズンへの確固たる覚悟をのぞかせた。ここまで打率3割9分4厘。漫画「MAJOR」の佐藤寿也(さとう・としや)と同じ読みで同じく強肩強打の扇の要が、「打てる捕手」を体現し、今季こそは夢の舞台へ駆け上がる。

(取材・構成=竹内 夏紀)

 佐藤は田村と併用で、今季は開幕からの19試合中9戦に先発出場した。自身初の開幕戦スタメンマスクを務め、主にエースの小島、佐々木らとバッテリーを組み、先発マスク時はここまで4勝5敗。本人は勝率6割以上を目標に掲げている。

 「ここまでキャッチャーとしては全然です。(自分がリードした時の)防御率がすごいことになっている。自分がマスクを被って勝てていない試合が多い。複数失点が僕の中での課題です。これ以上点数をやってはいけない時に、どう最少失点で抑えられるか、そこが僕と田村さんとの違い。見習わないといけない点がたくさんある」

 一方、打撃は33打数13安打の打率3割9分4厘と絶好調。理想はライナーで外野の間を駆け抜けるような打球だ。

 「それが僕の打撃の持ち味じゃないですけど、そういう打球が増えてくればいい。野手の間を抜けていくのも長打になる。この長打が増えてくれば、もっと魅力的な数字になってくると思う。(今季は)まだまだそういう打球をまだ見せれてないかな。けど、今の感じはすごく小学校の頃のイメージに似てます。ヒットの延長が長打になるみたいなイメージ。小学校は1番を打っていて、今はそういう感覚になっています」

 「打てる捕手」として期待されるが、本人の謙虚な姿勢は変わらない。

 「(理想の『打てる捕手』は?)いや…何というか自分が言ってしまったら失礼になっちゃいます。打つキャッチャーはホームランを打ってる人の印象が強いので、僕はホームランとかばんばん打てるタイプではない。そんなに僕は…そういったところで、隅っこの方で生きてればいいかなと(笑い)」

 それでも、幼い頃は強打の捕手に憧れた。大の巨人ファンで、テレビに映る阿部慎之助現監督に羨望のまなざしを送っていた野球少年だった。

 「(憧れていた人は)もちろん、阿部慎之助監督です。祖父の影響もあって、巨人をずっと見ていた。自然と好きになりましたね。地元が福島なので、わざわざ東京まで行ける範囲でもなく、ずっとテレビで見ていました。巨人戦も2年に1回ぐらいの福島開催の時には行っていました。1度、いわき市であったオールスターも行きましたよ」

 中学2年の時に本格的に捕手を始めた。佐々木朗希らと同じ2019年ドラフトで2位指名を受けて入団した際には、漫画「MAJOR」の主人公・茂野吾郎の親友で強肩強打の捕手・佐藤寿也(さとう・としや)と同じ読みで話題となった。

 「アニメで見てましたし、漫画も持っていました。ずっと中学校から高校と、すごく言われていたので、それに恥じないようなと思いながらやっていました。小さい頃はいじられるので、嫌というか、『すげ~な~』とか言われて、野球のギャップがすごすぎて、僕が劣っちゃっていたので。今は、僕は僕なので、あんまり気にしてないですね。逆に近づけるようにしたいです」

 昨年は“夢の舞台”に立つ後輩の姿に刺激を受けた。昨季の新人王に輝いた阪神・村上頌樹投手は東洋大の1学年後輩で、バッテリーを組んだ仲。今季オープン戦では初対決が実現した。

 「(昨年の阪神とオリックスの)日本シリーズは、ポカーンって口を開けながら見てました、僕はそこにはまだ立ったことがないので、すごいなと思います。元々能力が高い投手だし、僕がバッテリー組んでる時も変な話ですけど、あいつ頼みみたいなところがあった。いい意味で負けず嫌いでもあって、プロ向きだなと。(村上の性格は)生意気だと思います。僕と会っているときは、多分ファンに見せている村上とはまた違う村上かもしれないです(笑い) この間、オープン戦で初めて対戦して、恥ずかしいピッチャーゴロだったっす…。次は打ちたいですね」

 今季は実に50年ぶりとなる勝率1位でのリーグ制覇を狙う。今年で27歳になる世代の佐藤は「打てる捕手」を体現し、チームの大黒柱としてけん引する覚悟だ。

 「そろそろ主軸にならないと逆にやばいなと。何とか今年1年は、去年よりも頑張れたら、また違ったチームになると思う。今年はすごい、今まで以上に大事にしてる年かな。結局は年齢的なところですが、僕が入ったときの27歳の人たちって、(中村)奨吾さんとか(藤岡)裕大さんとか、主軸になっていた人だった。比べると、自分はまだまだなことが多い。逆にそこで僕が主軸になっていかないと、(自分は)もうただ終わっていくだけだなと思っている。今年こそ、やれなきゃもう終わりだなという危機感がありますね」

 ◆佐藤 都志也(さとう・としや)1998年1月27日、福島・いわき市生まれ。26歳。平六小みやまスポーツ少年団でソフトボールを始め、平二中から進んだ聖光学院高で、2年夏の甲子園8強。東洋大に進学し、東都大学リーグでは一塁手として2年春秋、捕手として4年春秋にベストナイン。4年時は主将。3、4年時に大学日本代表。2019年ドラフト2位でロッテ入団。漫画「MAJOR」に登場する茂野吾郎の親友「佐藤寿也」と同姓同名で、同じ捕手。ニックネームは「トシくん」。181センチ、86キロ。右投左打。

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