日本ハム移籍初勝利 山崎福也独占手記「ファイターズが、僕に頑張る力をくれました」中学3年時の運命の一日

スポーツ報知

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2024.4.10(水) 06:05

「優勝!」の文字を色紙に書き込んだ山崎福也(カメラ・今西 淳)

◆パ・リーグ ソフトバンク2―4日本ハム(9日・熊本)

 日本ハム・山崎福也投手(31)が9日のソフトバンク戦(熊本)で先発し、移籍後初勝利を挙げた。オリックス時代からバッテリーを組む伏見とのコンビで、6回0/3を9安打2失点、5奪三振の粘投。2度目の挑戦で記念の1勝をつかみ取った。球団史上初のFA獲得投手はスポーツ報知に独占手記を寄せ、選手、コーチとして日本ハムに在籍していた父・章弘さん(62)から祝福メッセージが送られた。

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 野球ができる幸せや、勝つことの喜びをかみしめています。ファイターズの一員として、スタートを切ることができました。ホームでも、ビジターでも、常に温かい声援を送ってくださるファンのみなさん、感謝の気持ちでいっぱいです。

 初登板はエスコンフィールドでした。球場全体が一つになる雰囲気。緊張感も登板後の疲労感も、今までに味わったことがないものでした。新庄(剛志)監督からは「この1試合を託すぞ」という空気を感じました。チームを勝たせられなかったことへの悔しさを消化しながら、監督を男にしたいと本気で思いました。

 僕自身、最も大事にする言葉が「成長」です。昨年のFAは野球人生の分岐点になりました。規定投球回に到達したことがなく、2ケタ勝利も1度だけ。31歳の投手に、多くの球団が興味を持ってくれました。常に上を目指し、成長できるチームはどこなのか。ある時、一人で考えました。

 「山崎投手はまだ、完成していません。私たちと一緒に完成させましょう」と言ってくださったのが吉村(浩)球団本部長です。完成、という言葉が一番に浮かび、お世話になろうと決めました。「10年間で100勝」という共通の目標もできましたから。栗山(英樹)CBOからも「このチームで成長するサチが見たいよね」と言葉をいただきました。チーム・ファイターズには、ものすごい力があります。

 そして新庄監督は、いつも気持ちを楽にしてくださる方です。初対面の時に「野球を楽しもうよ。プレッシャーなんて感じなくていいから」と声をかけてくださりました。すごくいい香りがして、かっこいいな…と思ったんですけど(笑い)。楽しむことも、新庄監督から学んでいる最中です。子供の頃の夢は「日本ハムの3番打者」。二刀流は正直、本当にチャンスがあれば…という気持ちです。

 中学3年の頃に、脳腫瘍と診断されました。生存率10%。余命7、8年。死を覚悟しました。16年前の3月21日に北海道で手術を受け、北大病院の沢村(豊)先生に命を救ってもらいました。手術の前日には札幌ドームでロッテとの開幕戦を見ました。ダルビッシュさんの完封勝利や球場全体が揺れた稲葉ジャンプ。ファイターズが、僕に頑張る力をくれました。

 今年でプロ10年目を迎えます。土台をつくってくれたのは、間違いなくオリックスです。背番号が17から0に変わり、サイドスロー転向で生き残ろうとしたこともありました。何をどうしていいか分からない僕に、手を差しのべてくださったのが当時の中嶋(聡)2軍監督。「サチの力はこんなもんじゃない」と先発で使い続けてくださったことが、今にもつながっています。

 たくさんの方の支えがあり、こうして野球ができています。僕と同じ病気で亡くなられた方がプロ野球の先輩や後輩にもおられることを考えれば、僕には野球しかありません。必ず活躍し、北海道を盛り上げ、背番号18を自分の番号にします。僕の恩返しは始まったばかりです。(日本ハム投手)

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