【日本ハム】新打順で挑むも今季初の連敗…「1番・捕手」田宮裕涼は3の0…投手陣も不振で今季最多11失点

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2024.4.8(月) 06:59

8回途中、投手交代を告げた新庄監督 (カメラ・堺 恒志)

◆パ・リーグ 日本ハム1―11西武(7日・エスコンフィールド)

 日本ハムは今季初の連敗を喫した。好調の田宮裕涼捕手(23)を1番で起用するなど新打順で臨んだが、相手先発・松本航投手(27)の前に7回まで2安打無得点と沈黙。5回5失点で降板した先発・上原健太(30)ら投手陣も相手打線の勢いを止められず、今季最多11失点で敗れた。

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 ゲームセットの瞬間、今季初の日曜日開催となった本拠地はため息に包まれた。序盤から投手陣が打ち込まれ、打線も5安打1得点と沈黙。3万317人の観客の前で大敗を喫し、新庄監督は「年に何日かあるかないかの1日」と眉をひそめた。

 打線が機能しなかった。「一番いいバッターが打席多く回ってくる方がいい」と、この日の試合前まで打率5割超の田宮を球団史上初(NPBでは23年4月15日の対広島戦に出場したヤクルト・内山以来)の「1番・捕手」で先発起用。前日から打順を組み替えて連敗阻止に挑んだ。

 しかし、3試合連続マルチ安打中の“新”切り込み隊長は3打数無安打と不発。相手先発・松本の前に打線は7回まで散発2安打無得点。田宮は「1番キャッチャーは、ちょっと忙しかった。難しいところはある。気持ちの切り替えがうまくいかないと良い結果が出ない」と振り返った。

 11点差の8回は、主軸の万波らを下げて代打5人を投入。下位打線の8、9番で起用されたレイエス、スティーブンソンがつないで1点をもぎ取るなど、わずかな光明もあった。打率1割台と低迷する新外国人の2人はともに1安打を放ち、新庄監督は「外国人の選手は目覚めさせてくれるいいきっかけ。楽に打席に立ててるんで。これがきっかけになって爆発してくれると思う」と起爆剤になることを期待した。

 今季初の連敗で貯金はゼロになった。来週は首位タイのソフトバンク、リーグ3連覇中のオリックスとの試合が続く。新庄監督は「(大敗で)逆に切り替えられますよ。これでまたビジターの方にいくので」と前を向いて、ホームグラウンドを後にした。

(島山 知房)

 〇…ベテラン・中島卓也内野手(33)が今季初打席で快音を響かせた。8回無死から代打起用されると、初球の直球を右前にはじき返して今季初安打。その後、ホームに生還して完封負けを阻止し「1球で仕留められて、ヒットになったのは良かった」と振り返った。若手が台頭し、出場機会は減っているが「もっと点差がない終盤にこれからいくと思うので、出たときに自分のプレーができるようにしたい」と意気込んでいた。

 西武戦で今季初黒星を喫した上原の2軍降格が7日、決まった。試合後に新庄監督が明言し、本人にも伝えられた。代わって道産子左腕の根本悠楓投手(21)が昇格する。

 プロ9年目で初の開幕ローテを勝ち取った上原だったが、結果を残せず、「投球フォームも去年と比べておかしい。考えながらやらなきゃいけない」と話した。この日は初回に先頭から2者連続で四球を出し、3点を奪われた。「急にタイミングが合わなくなったというか、何だろうっていう感じ」と振り返りながら「僕が試合を終わらせたようなものなので。責任はすごく感じる」と、今季初連敗という事実を重く受け止めた。

 降格を決断した建山義紀投手コーチ(48)は「今は小手先に走っている。もう一度、自分らしさを取り戻して帰ってきてほしい」と、勝負姿勢を押し出す強気な投球がよみがえることを期待した。上原も「いいフォームが身につくまで、ひたすら特訓するしかない」と一から出直しを図っていく。

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