【日本ハム】田宮裕涼が3戦連続マルチ…打率5割2分4厘でパ・リーグ首位キープ

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2024.4.7(日) 06:58

9回無死一、二塁、田宮は右前安打を放つ(カメラ・堺 恒志)

◆パ・リーグ 日本ハム2―5西武(6日・エスコンフィールド)

 日本ハム・田宮裕涼捕手(23)が6日の西武戦(エスコン)で3試合連続のマルチ安打をマークした。6年目で初めて「5番・捕手」で先発し、2回と9回に技あり打。開幕7戦で4度目の複数安打となり、打率は驚異の5割2分4厘でリーグトップをキープした。チームは今季初の3連勝を逃して3位に転落。7日の一戦で2カードぶりの勝ち越しを狙う。

 簡単には終わらせない。9回無死一、二塁。田宮は2球で追い込まれながら水上の低めスライダーを右前に運んだ。ゼロ敗ムードを消し去る執念の一打で直後の2得点を演出し「つなぐことしか考えてなかった。それがいい結果になって良かった」とうなずいた。

 価値のある打席が続く。2回1死。隅田に対し粘ってからの8球目、外角低めカーブを鮮やかに左前へ。昨季チームが3戦全敗、防御率1・29と苦しめられた“難敵”をいきなり攻略した。「ローテを回る投手は皆いい。その中で僕ができることは何か」。5日は開幕投手の今井に1打席で計14球投げさせる驚異の粘りも披露して2安打。好投手相手でも苦にすることなく、打率5割2分4厘と堂々、首位打者を快走している。

 新庄監督に才能を見いだされ、高卒6年目の今季は初の開幕1軍&開幕マスクに抜てき。「5年間の経験があったから一打席一打席、勝負できている」。長きに渡る2軍生活が今の礎となり、一球に懸ける覚悟につながっている。理想の打者は昨季打撃2冠のソフトバンク近藤。同僚だった一昨年は助言も授かり、今なお映像を見て参考にしている。

 3回の守備では「ゆあビーム」と称される強肩で21年の盗塁王、源田の二盗を阻止。ロッテとの開幕3連戦では一度も盗塁を企画させないなど、“抑止力”はチームの大きな武器となっている。それでも試合後は、笑顔なし。「(先発の)加藤さんを勝たせたかった」。女房役として本音をこぼす姿に、正捕手の風格が漂ってきた。(堀内 啓太)

 〇…鈴木は今季初登板で2回無安打無失点と好投した。5回から2番手でマウンドに上がり「とにかくゾーンで攻めてテンポ良く終わることが大事」と緩急自在に凡打の山を築いた。先発としてキャンプから開幕直前まで猛アピールを続けながら開幕ローテ入りを果たせなかったサブマリン。「寝て切り替えました」と当時を笑い飛ばしつつ「結果を出し続けられるように」と更なる快投を誓った。

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