【日本ハム】球団初の道産子開幕投手、伊藤大海が大谷翔平以来の開幕先発白星「最高の船出になった」

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2024.3.30(土) 06:10

2回2死、中村を三塁ゴロに抑えた日本ハム先発の伊藤

◆パ・リーグ ロッテ1―4日本ハム(29日・ZOZO)

 日本ハム・伊藤大海投手(26)が開幕戦(ZOZO)で今季初勝利を挙げた。魂の101球でロッテ打線を6回4安打無失点。球団史上初の道産子開幕投手として9奪三振の熱投を見せ、チームを19年以来5年ぶりの白星発進へと導いた。開幕戦で先発投手が白星を記録するのは15年の大谷以来。

 若きエースが千葉のマウンドで仁王立ちした。4点リードの6回2死。伊藤はたぎる血を沸騰させ、安田を外角低めスプリットで二ゴロに封じた。4年目で任された初の開幕戦で6回9K0封。20年から続くチームの開幕黒星を「4」で止め「最高の船出になった。最高です」と拳を握った。

 気迫が違った。「めちゃくちゃ緊張した」と高鳴る鼓動を制御しながら、初回からキレ味抜群のスプリットで三振を量産。過去3年で3勝0敗、防御率1・71と得意にしてきたZOZOで快投を続けた。就任3年目で初の開幕勝利をプレゼントされた新庄監督は「オーラと落ち着きが去年と全然違う。もう安心感だらけ。今日はデカく見えた」と大喜びで右腕を褒めちぎった。

 2年前の9月28日。指揮官は歴史的な新球場元年の開幕投手を加藤貴に託した。「悔しかった。誰が見ても加藤さんだったから」。入団時から口にしてきた大きな目標だった。ダルビッシュ、大谷も立ってきた開幕マウンド。24年こそ勝ち取ると誓った。

 幼少期から発する言葉は常に強気。親が心配するほどの“ビッグマウス”だった。「有言実行、自分の思い描いた所に向かうのが僕の野球スタイル。言い聞かせている」。己をあえて奮い立たせ、大舞台で力を発揮してきた。昨年9月25日、早々に大役を伝えられても「重圧をかけてもらったほうが燃える」と笑った。キャンプから開幕戦を逆算し、毎週金曜にブルペン入り。ミーティングには一番乗りで姿を現した。責任感が行動を変えた。指名から186日。新庄監督の期待にこれ以上ない形で応えた。

 ルーキーイヤーに「絶対ファイターズのエースになります」と誓ってから3年。球団史上初の道産子ドラ1は、運命に導かれるように球団史に名を刻み、また一つ大きなステージを上った。

(堀内 啓太)

 

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