ロッテ・中森俊介「確率を高めていけるように」ウインターリーグから課題として取り組む“右打者のインコース”
ベースボールキング
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2024.3.22(金) 08:00
ロッテ・中森俊介[撮影=岩下雄太]
◆ 対外試合、オープン戦「結果が全てだと思いますし、その結果を出すための準備をしっかりして、いい結果を出せるように頑張っていきたい」。
石垣島春季キャンプの取材でこのように話していたロッテ・中森俊介は、3月9日のソフトバンクとのオープン戦で4失点したものの、ここまで練習試合、オープン戦に5試合・12イニングを投げ、9被安打、4奪三振、3与四球、防御率3.00の成績を残す。
中森は2月からの対外試合の登板を「振り返ってみて、ソフトバンク戦でやらかしているので、オリックス戦は修正できたのかなと思います」と、3月9日のソフトバンク戦で3回・4失点だったものの、3月16日のオリックスとのオープン戦では3回・49球を投げ、1安打、2奪三振、無失点に抑えた。
昨季終了後に参加したオーストラリアのウインターリーグで、“右バッターのインコース”の精度を高めることを意識して試合に挑んでいたが、3月16日のオリックスとのオープン戦では、中川圭太を1ボール2ストライクからインコースの148キロストレートで見逃し三振に仕留めた。本人も「あれはいい球だったなと思います」と納得の1球となった。
では、練習試合、オープン戦を通じて、“右バッターのインコース”にしっかり投げ込めている感覚は自身の中であるのだろうかーー。
「オリックス戦はあの1球しか投げていないですけど、確率を高めていけるように。まだまだなので、インコースの精度はもうちょいですね」。
中川への1球はいい球となったが、本人の中では、右打者のインコースの精度はまだまだ満足いっていないようだ。
◆ フォークとチェンジアップの二刀流
変化球は昨季開幕直後、落ち球にフォークを投げていたが、昨年8月23日のソフトバンク戦以降はフォークを投げず、チェンジアップを投げる割合が多かった。春季キャンプの取材では「(フォークを)完全になくすというのはないですね。消すつもりはないですし、去年もフォークばかり投げて、チェンジアップを完全に消してしまっていた。それは逆もあると思うので、チェンジアップばかり投げてフォーク、また同じ過ちを繰り返してしまうかもしれない。そこは完全に消さずに調子の良いものを、良いパフォーマンスができるようにと思っています」と話していた中で、オープン戦ではフォークとチェンジアップの両方を投げている。
3月9日のソフトバンクとのオープン戦では、近藤健介に対し1ボール2ストライクからの4球目にフォークボール、5球目にチェンジアップを投げていた。中森はフォークとチェンジアップの両方を投げるようになった理由について訊くと、「どうなんですかね、今はフォークが安定して投げられているなというのはあるので、フォークの割合が増えていますけど、そこはその日の調子と言いますか、極力全部の球を投げたいと思っている。何かを消すというよりかは、全部の球種の精度を上げていけるようにと思います」との考えを示した。
開幕まで1週間を切り、開幕先発ローテーションという部分では、アピールする時間が限られてきた。「僕の立場上結果を残さないとダメ。自分に課せられた試合というか、投げる試合はしっかり結果を出していけるように準備していくつもりです」。まずは開幕先発ローテーションをこの手で掴みにいく。
取材・文=岩下雄太