◆オープン戦　ヤクルト１―３楽天（１６日・神宮）

　楽天の藤井聖投手（２７）が１６日、右膝を痛めた荘司康誠投手（２３）に代わりヤクルト戦（神宮）に“緊急先発”した。オープン戦初登板だったが７回途中５安打無失点、７奪三振と猛アピールに成功し、開幕ローテに急浮上。「疲れました。全部出し切りました」と笑顔で汗を拭った。

　気持ちを込めて左腕を振った。最速は１４５キロも切れのある真っすぐに、スライダー、ツーシーム、チェンジアップを織り交ぜ、ヤクルト打線を翻弄（ほんろう）。２回には内寄りのスライダーで村上に腰をひかせて見逃し三振を奪うなど、７奪三振の内４つが見逃し。「太田の配球が効いたと思います」と語ったが、要求に応え結果につなげた。

　中１７日の変則登板も乗り越えた。２月２７日の巨人との２軍練習試合（ひむか）で５回１安打無失点と好投した後、登板予定だった５日の阪神とのオープン戦（甲子園）が雨天中止。１２日に２軍で登板予定だったが、荘司の右膝故障を受け登板前日にキャンセルとなり、この日の先発が決まった。「プロの世界で、こういうチャンスをものにした人はグッと行く可能性もある」と今江監督も評価した。

　試合前には荘司がブルペンで捕手を座らせ１１球のピッチング。開幕２戦目を目指して調整を進めているが、指揮官が「荘司もどうなることか分からない」と話すなど状況は流動的だ。急きょの予定変更にも対応した藤井。２週間後に迫る開幕へ、準備はもうできている。

（山口　泰史）

関連ニュース

・【楽天】右膝故障の荘司康誠がブルペンで１１球のピッチング　開幕ローテ入りへ２３日の巨人戦目指す
・【楽天】４年目左腕がローテ急浮上　７回途中無失点の好投に「全部出し切りました」
・【楽天】伊藤裕季也がＯＰ戦初スタメンで２安打…開幕１軍へ猛アピール
・【楽天】伊藤裕季也が古巣を相手に２安打「意識する部分はあったんですけど、いい結果が出てうれしいです」
・【楽天】開幕投手内定の早川が７回無失点　習得中のフォークでＤｅＮＡドラ１・度会斬り