【ロッテ】佐々木朗希のシン・フォークは真っ直ぐ落ちる‼ 初実戦で相棒・松川が感じた怪物の進化
スポーツ報知
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2024.2.26(月) 05:30
◆練習試合 ロッテ8―1韓国ロッテ(25日・糸満)
ロッテの佐々木朗希投手(22)が25日、韓国ロッテとの練習試合(糸満)で今季実戦初登板した。先頭打者は改良した138キロのフォークで空振り三振。予定していた1回を1安打無失点に抑えた。早ければ今オフにもメジャー挑戦の可能性がある“令和の怪物”が、目標に掲げるキャリアハイに向け、順調な仕上がりを見せた。
理想通りだった。佐々木の立ち上がり、先頭打者を追い込んでからの5球目は、左打者の懐から足元へとストンと落ち、バットは空を切った。今季実戦初登板は138キロのフォークで、いきなり奪三振。予定通りの1イニングを1安打無失点にまとめた右腕は「特にテーマを持つことなく自然体で投げてどういった課題が出るかを感じたかった。まずはけがなく1イニング投げられてよかった」とうなずいた。
直球10球は全て150キロ以上で、最速は154キロ。変化球はフォーク3球のみで、3番打者に投じた2球も低めにコントロールしており、「フォークはいいところにいい形で決まったし、落ち方もよかった」と唯一の収穫に挙げた。スタメンマスクの松川は「フォークの落ち方は昨年と全然違って、すごくいい」と絶賛。球速は130キロ台後半とやや落ちたが、変化の落差が増加しており、“完全試合バッテリー”の相棒は「(これまでは)フォースラ気味だったけど、真っすぐに落ちています」と軌道の変化も明かした。
早ければ今オフにも米挑戦の可能性がある“令和の怪物”の姿を一目見ようと、開始5時間前の朝8時から列が延びた。普段の待機列は数人程度だが、この日は開場11時に約500人。気温18度ながら小雨が降る肌寒い天候の中、観客は前日(韓国ロッテ戦)の3・3倍の3300人が集結した。オリックス・前田スコアラーもバックネット裏から視察し、「世界基準のピッチャーでレベルが違いますから。まだ調整段階なので、ここからまた上がってくるでしょう」と警戒を強めた。
次回登板は3月3日の西武戦(高知・春野)で、2イニングの登板を予定。周囲の喧騒(けんそう)をよそに自然体を貫く右腕は「今日出た課題を次までに洗い出して、しっかりアプローチしていきたい。出力は、ここから開幕までに上がってくる」と淡々。19年ぶりのリーグ制覇に導くため、万全の準備を進めていく。(竹内 夏紀)