◆練習試合　楽天５―６日本ハム（１８日・金武）

　日本ハムの新外国人、フランミル・レイエス外野手（２８）が来日初アーチを放った。１８日の楽天戦（金武）に「４番・ＤＨ」で先発し、初回２死一塁から右越えへ２ラン。メジャー通算１０８本塁打の実力を見せつけた。

　パワーを開放した。初回２死一塁。レイエスは古謝の外角直球を引きつけ、ためた力をぶつけた。平凡な飛球に思われた逆方向への打球は、グングン伸びて右翼席に飛び込んだ。どよめきに包まれる中、メジャー時代から続ける右肩にバズーカをかつぐポーズを披露してダイヤモンドを一周。「どんなにいい打者でも全ての球を打つことは不可能。甘い球を待っていいスイングができたよ」と、“来日１号”にうなずいた。

　メジャー３０発超を２度記録した大砲は、クレバーさも兼ね備える。試合前のフリー打撃では逆方向への軽打を７球続けて１セット目を終了。「日本に（配球を）読んで打てる投手は多くない。引きつけて広角に打つことを意識している」。メジャー時代に極端な守備シフトを回避するために習得した技術を日本流にアレンジし、対外試合２戦で打率６割６分７厘。計４安打は全て中堅から逆方向という徹底ぶりだ。

　現在、日本ハムの助っ人は開幕前時点では球団最多の８人。新戦力ではザバラが４日の初実戦で１６１キロを計測し、マーフィーも初先発の１７日・サムスン戦（名護）で２回４Ｋの完全投球を見せた。俊足巧打のスティーブンソンは同戦で２安打２盗塁１打点。昨季メジャー６０登板のバーヘイゲンを含め、“当たり”続出の予感が漂う。新庄監督は「怖いぐらい（いい）。いや、今までもめちゃくちゃいた。『計算できるやんコレ』で、開幕３０打席ノーヒットみたいな。まあまあまあ、ゆっくり見ましょうよ」と、自らの躍る心を落ち着かせるように笑った。

　４番候補のレイエスは「相手のリポートで『コイツには気をつけろ』と書かれるような選手になりたい」と腕まくり。楽天の釜田スコアラーは「コンタクトもできて、力もある」と警戒した。優良助っ人の活躍もあり、対外試合は無傷の５連勝。今年の新庄ハムはひと味違う。（堀内　啓太）

　◆フランミル・レイエス（Ｆｒａｎｍｉｌ　Ｒｅｙｅｓ）１９９５年７月７日、ドミニカ共和国生まれ。２８歳。２０１１年１１月にパドレスとマイナー契約。１８年にパドレスでメジャーデビューし、１９年にパドレス、インディアンス（現ガーディアンズ）の２球団で計３７発。２１年にも３０発を放った。メジャー通算５４８試合で打率２割４分９厘、１０８本塁打、２８５打点。１９６センチ、１２０キロ。右投右打。

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