ロッテ、育成→支配下を目指す競争も2月1日から始まる

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2024.1.31(水) 08:00

1月23日にキャッチボールを行ったロッテ・吉田凌[撮影=岩下雄太]

 2月1日にいよいよロッテの石垣島春季キャンプがスタートする。開幕に向けて熾烈な競争が本格化していく中で、育成選手も一軍の試合に出場できる、練習試合、オープン戦でアピールし、支配下選手登録を目指していく。

 1月30日時点でロッテの育成選手は19人。70人の支配下選手登録枠に対し、ロッテの支配下選手は66人。残り「4」つの椅子をかけて19人で争っていくことになるが、昨季途中に新外国人選手としてマイク・ブロッソ―を獲得したように、支配下枠をチーム状況によっては新外国人選手獲得にあてることも考えられる。残り4つの椅子が、3つになる可能性もあるのだ。

 育成選手たちは、とにかくアピールし続けるしかない。今オフは昨年10月に右肩を手術した石川歩をはじめ河村説人、菅野剛士が育成選手となり、阪神を戦力外となった二保旭、オリックスを戦力外となった吉田凌がテストを経て育成選手として入団。

 石川は14年新人王、16年に最優秀防御率のタイトルを獲得するなど長年マリーンズの先発を引っ張り通算76勝、河村はルーキー時代の21年に4勝、菅野も20年に81試合に出場して打率.260も出塁率は.359をマーク、二保はソフトバンク時代の15年に44試合に登板、吉田凌はオリックス時代の20年に45試合に登板し、昨季も19試合に登板し防御率3.24と、一軍で実績を残してきた選手が多い。

 そこに昨季から育成選手となった土肥星也、古谷拓郎、将来一軍で活躍を目指しファームで体づくり、実戦経験を積んでいる高卒の育成選手たちがいる。高卒でプロ入りした育成選手たちも、山本大斗が高卒育成2年目の22年7月30日に、同月3試合連続本塁打を放つなど、月間4本塁打を放ち支配下選手登録になった例もある。育成段階とはいえ、結果を残せば支配下選手登録されることもあるのだ。

▼ ロッテの育成選手
<投手>
120 田中楓基
121 土肥星也
122 石川 歩
123 河村説人
124 古谷拓郎
125 永島田輝斗
127 吉川悠斗
128 白濱快起
132 二保 旭
133 武内涼太
138 吉田 凌

<捕手>
126 村山亮介
137 富山紘之進

<内野手>
129 勝又琉偉
130 黒川凱星
134 松石信八

<外野手>
131 菅野剛士
135 髙野光海
136 藤田和樹

◆ 直近5年の育成→支配下

 直近5年で開幕前に支配下登録を勝ち取った育成選手は5人で、澤田圭佑のようにシーズン途中に支配下選手登録となった選手は6人いる。

 20年開幕前に支配下選手登録となった和田康士朗は、楽天モンキーズとの国際交流試合でライトスタンドへ飛び込む特大の本塁打を放つと、第3クールから一軍に合流し、那覇の一軍遠征の切符も掴み取った。代走で出場した2月14日の広島との練習試合では、相手が前進守備を敷く中、藤原恭大が放ったセカンドへのゴロで、三塁走者の和田は好スタートを切りホームイン。オープン戦でも武器である足でアピールして、開幕前の6月に支配下選手登録となった。

 昨季オリックスからロッテに育成選手として入団した澤田圭佑は、オリックス時代の22年6月にトミー・ジョン手術を受け、23年5月10日のヤクルト二軍戦で実戦復帰、マリーンズ移籍後初登板を果たす。7月6日の巨人二軍戦、7日のDeNA二軍戦で手術後初めて連投を経験するなど、登板数も増えていき、同月27日に「今シーズン、チームの戦力になることを目標としてきたので嬉しいです」と支配下選手登録を勝ち取った。

 和田は翌21年に盗塁王を獲得し、澤田は昨季後半一時勝ち試合の9回に投げるなど17試合、2勝6ホールド2セーブ、防御率1.08と戦力になった。今季はこの中から何人の選手が支配下選手を勝ち取り、一軍の戦力になることができるだろうかーー。

▼開幕前に支配下選手登録
【2020年】
フローレス
和田康士朗

【2021年】
本前郁也

【2022年】
佐藤奨真
小沼健太

▼シーズンが始まってから支配下選手登録
※()は支配下選手登録公示日
【2020年】
大嶺祐太(8月24日)

【2021年】
高濱卓也(5月31日)
植田将太(8月30日)

【2022年】
松永昂大(7月30日)
山本大斗(7月30日)

【2023年】
澤田圭佑(7月27日)

▼ シーズン終了後に支配下選手登録
【2019年オフ】
茶谷健太

【2021年オフ】
森遼大朗

文=岩下雄太

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