【ロッテ】佐々木朗希、米挑戦熱望 「キャリアハイ」で早期メジャー叶える!…12球団ラスト更改

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2024.1.28(日) 06:00

契約更改会見で、引き締まった表情で胸中を明かした佐々木朗希(カメラ・佐々木 清勝)

 ロッテ・佐々木朗希投手(22)が27日、ZOZOで契約更改会見を行った。合意を発表した26日に12球団大トリで現状維持の年俸8000万円(推定)でサインしていた。早期メジャー挑戦の要望もあり交渉が長引いたとみられ、会見は異例の謝罪からスタート。165キロ右腕は「将来的にメジャーリーグでプレーしたい」と初めて公の場で挑戦希望を明言し、プロ5年目となる今季の目標を「キャリアハイ」に設定した。球団側はオフごとに話し合いを継続するとした。

 確固たる意志の表れだった。12球団で大トリの契約更改となった朗希が、幼少期から抱く憧れの舞台への思いを口にした。「野球を始めた頃から、将来的にメジャーリーグでプレーしたい思いはある。入団当初から僕の目標や気持ちをお話しし、毎年毎年コミュニケーションを取り、球団の方にも理解をしていただいてる認識です」。時期にこそ言及しなかったが公の場で初めて、これまで「夢」としていた米挑戦への明確な意思を示した。

 もんもんとした思いもあった。契約難航はもちろん、労組プロ野球選手会を脱退した事実も発覚し、臆測が飛び交った。昨年11月19日のファン感謝デー(ZOZO)以来、約2か月ぶりとなる公の場では開口一番、「報道等で誤解など、ご心配をお掛けしてしまった。それをまずはファンの皆様に最初に伝えたいと思っています」と、ファンに向け異例の謝罪からスタート。自らの口で約20分間、質問が尽きるまで対応した。

 プロ4年目にして初の越年。ポスティングによる早期のメジャー挑戦を要望していたとみられるが、契約がキャンプ直前まで長引いたことについて、松本尚樹球団本部長(53)は「代理人を通して話すので、タイミングも合わなかったのもある」とした上で「アメリカ行きは入団当初から、ずっと夢と言ってます。昨年いきなり言い出したわけではない。こちらにも至らぬ点や落ち度もありましたので、決してわがままとか、ごねるとかではない」ともめた、との一部報道は否定した。

 最速165キロ右腕については憧れの大谷らとのWBCでの活躍もあり、米での関心も高い。だが現状ではマイナー契約しか結べない「25歳ルール」の壁もある。朗希自身も昨季3度戦線離脱するなど、いまだNPBで規定投球回に達したことはない。会見後には約1時間グラウンドで汗を流し「キャリアハイは目指さないといけない。まずは24年、目の前のシーズンをプレーすることが大事。チームは優勝(が目標)だと思うので、力になれるように個人でいい数字を残したい」と今季の戦いに集中することを強調した。(竹内 夏紀)

 ◆吉井監督「頼むで!」 〇…球団広報室が公式X(旧ツイッター)を更新。会見を終えた朗希はウェート場でたまたまトレーニングしていた吉井監督にあいさつし「おー、朗希頼むで!」と声をかけられ笑顔を浮かべた。ようやく契約更改が終わった朗希も「精いっぱい、頑張ります!」と応じ、「優勝するぞ!」と誓い合ったという。

 ◆25歳ルール メジャー球団が25歳未満の海外選手を獲得する場合、契約金等の総額を年間500万ドル程度に制限するルールが設定されている。しかもマイナー契約(メジャー出場は可能)しかできず、ポスティングシステムを使った場合に契約金や年俸の総額によって変わる譲渡金は大きく減り、NPB球団としても見返りが少なくなる。大谷は17年に23歳で日本ハムからポスティングで移籍したが、当時は譲渡金の上限が2000万ドル(約22億4000万円=当時)に設定されていたため、日本ハムは満額を受け取った。18年オフに現行システムに変更。

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