【楽天】2013年の日本一に勇気もらったドラ7・大内誠弥…地元被災地訪問で決意新た「今度は自分が届ける立場」

スポーツ報知

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2024.1.21(日) 09:29

かつての自分の写真を指さす大内(カメラ・太田 和樹)

 楽天の新人選手8人が20日、東日本大震災の被災地となった宮城・東松島市内を訪問した。同市出身のドラフト7位・大内誠弥投手(17)=日本ウェルネス宮城=は震災当時5歳。2013年の楽天日本一に勇気をもらった右腕は「今度は自分が(勇気を)返す立場。そこは楽天で頑張りたい」と誓いを立てた。

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 自らが花を手向けた慰霊碑に書かれている名前を、大内は見つめた。「自分の住んでいる地区だったりとか隣の地区の方々の名前もあったので。やっぱりこれだけの方が亡くなっている災害だったというのを見て思っていました」。

 震災2日前の3月9日に5歳になったばかりの大内は同11日、近くの中学校に避難した。「校庭を見たら車が洗濯機(の中)みたいに津波でぐるぐる回っていたのを覚えています。雪も降っていて寒かったんですけど、カーテンを布団にして机の下で寝た記憶があります」と当時の状況を語った。

 東松島市の資料によると、同市では最大震度6強の揺れが発生し、最大浸水高10・35メートルの津波も到達。災害関連死66人を含む1110人の市民が犠牲となった。大内の自宅は津波で流されなかったものの、床は泥まみれで洗濯機がリビングに吹き飛ばされる様な状態だった。その後、新しい家に引っ越した。

 楽天に力をもらった。2013年の初優勝の瞬間は家族とテレビ観戦し、喜んだ。学校に行けば話題の中心は楽天に。「最初は笑顔が少なかったけど楽天イーグルスの日本一があって、そこから皆の笑顔が増えていって。復興がより力強くなったと思う」と感じた。

 だからこそ被災地球団として、地元出身者としての使命がある。「自分も優勝に力をもらった。今度は自分が届ける立場になったので地元の方々だったりとか他の方々に(力を)届けられるような選手を目指して頑張る」と意欲を見せた。

(太田 和樹)

 〇…この日は新人選手8人が東松島市震災復興伝承館や旧JR野蒜(のびる)駅のホームなどを見学し、慰霊碑で犠牲となった方に花を手向けた。ドラフト1位の古謝(桐蔭横浜大)は「野蒜駅のホームに立ってみて、地盤沈下など被害の大きさだったりを感じた。東北の皆さんを勇気づけられるような投球や勝利を届けられるように頑張りたい」と話した。

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