山本由伸のやり投げフォームを見守った名伯楽 アマ指導で後進の育成に全力尽くす【プロ野球12球団去る人】

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2024.1.1(月) 13:40

オリックス、ソフトバンク、中日でコーチを歴任した高山郁夫氏

 ユニホームを脱ぎ、第二の人生へ歩み出す男を紹介する「去る人」パ・リーグ編。オリックス・高山郁夫投手コーチ(61)はアマチュア指導を行うために、学生野球の資格回復取得を目指している。米ドジャース移籍の決まった山本由伸投手(25)のプロ2年目から指導するなど、黄金時代の礎を築いた名伯楽が、後進の育成に全力を尽くす。

 前オリックス投手コーチの高山さんは新たな目標へ向け、少しずつ動き始めている。「ずっと野球には携わっていたい。『野球がうまくなりたい』と言う子たちに、何かを伝えたい」。ソフトバンク、中日時代を含めて計18年、単身でのコーチ生活にひと区切りをつけた。現在は都内の自宅に戻り、学生野球の資格回復の取得を目指している。

 「プロの投手には能力がある」と個性を尊重する指導法で、選手の意欲を引き出すことを大切にしてきた。考える意欲、一歩を踏み出す意欲。「みんなかわいかったよ」と分け隔てせず、来季からドジャースでプレーする山本の成長も見守った。

 オリックスに復帰した18年は山本のプロ2年目だった。当時は賛否両論があった、やり投げのような投球フォーム。若者が高い志を持っていることを知り「目標があるなら、絶対にブレるなよ」と優しく背中を押した。リーグ3連覇、日本一の原動力となったひとつが、鉄壁の投手力。絶対的なエースとなった由伸も「選手に寄り添い、第一に考えてくださりました」と感謝した。

 福良GMの監督時代、同じ秋田出身の中嶋監督を支え、常勝オリックスの礎を築いた。「静かだったチームが勝つことで自信をつけて、どんどん変わっていった。お世話になったすべての方に、感謝の気持ちでいっぱいです」。役目を終えた投手を「頭ポンポン」でねぎらい、安心感を与え続けたミスター包容力。功績が消えることはない。(長田 亨)

 ◆高山 郁夫(たかやま・いくお)1962年9月8日、秋田県生まれ。61歳。秋田商からプリンスホテルを経て、84年のドラフト3位で西武入団。広島、ダイエー(現ソフトバンク)でプレー。96年に現役引退し、会社勤務を経て、05年に四国IL・愛媛の投手コーチ就任。06年からソフトバンク、オリックス、中日に在籍し、18年からオリックス復帰。20年にはヘッドコーチも務めた。23年限りで退任。現役時代の通算成績は92試合で12勝12敗、防御率5・16。189センチ、97キロ。右投右打。

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