西武・渡辺久信ＧＭが２０日、来季の新外国人選手として獲得を発表した前アスレチックスのヘスス・アギラー内野手について言及。メジャーで１１４発を放った右の大砲に「広角にホームランを打てるパワーヒッター。打線の中軸を打つポイントゲッターになってほしい」と期待を寄せた。

　昨季はアスレチックスで３６試合、５本塁打も１８年にはブルワーズで３５本塁打、１０８打点を記録。「インサイドのさばき方、抜けた変化球をバットの先で運ぶことだったり、外のボールをセンターからライトへ打つなどいろいろなコースに対応している」と日本の野球にも順応できるとみる。

　守備は一塁が主だが、三塁もこなせるという。「左右に動いたり、ファーストゴロの投手に対しての送球がすごく安定しているし、ハンドリングも柔らかい。昔でいったらブーマーやカブレラのようなタイプ」と表現した。

　アギラーは１年契約で年俸は推定２億１０００万円。近年の西武の新外国人選手の初年度年俸をみると９５年のジャクソンが２億７５００万円で最高値。入団初年度の２００１年に４９本塁打を放ったカブレラが１億５０００万円だったことをみれば期待の高さがうかがえる。さきに獲得を発表した前ヤンキースの左の長距離砲コルデロと合わせ「ウチに足りないピース。今年の戦い方を見ても先に点を取られると追いつくのが大変だったり…。コルデロも含めて一発で雰囲気を変えてくれる。ファンもそういうところを期待してくれていると思うし、そういう選手であってほしい。打てばすごく人気も出ると思う」とソフトバンクにＦＡ移籍した山川に代わる大砲を託す考えだ。

　このオフは５人の助っ人のうち４人を入れ替えたが、アギラーに２億１０００万円、コルデロ１億円、抑えに期待する前ヤンキースのアブレイユに１億５０００万円、セットアッパーを託す左腕ヤンに７５００万円（金額はいずれも推定）と破格の年俸を提示。特にアギラー、ヤンは他球団との競争に勝って獲得したとあって近年まれにみる助っ人補強となった。「非常に思った通りの補強ができた。外国人を獲得するにあたってはタイミングもある。うちの渉外担当、並びに国際部に感謝しています。いい仕事をしてくれました」とスタッフに感謝した渡辺ＧＭ。オフの新外国人獲得は一区切り。補強ポイントを強化して、来季は５年ぶりのリーグ優勝、１６年ぶりの日本一を狙う。

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