ロッテ・愛斗が語る外野守備「自分が良いプレーしたいという気持ちは全くなくて…」その理由とは?

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2023.12.19(火) 17:10

入団会見を行ったロッテ・愛斗[撮影=岩下雄太]

 「(バッティングの)持ち味は初球から強く振るということです」。

 現役ドラフトでロッテに加入した愛斗が19日、ZOZOマリンスタジアムで入団会見を行った。背番号は『50』に決定。

 愛斗は15年ドラフト4位で西武に入団。2年目の17年にプロ初出場を果たすと、19年にプロ初安打、21年にプロ初本塁打を含む8本塁打を放ち、22年にはシーズン自己最多の121試合に出場し、打率.243、9本塁打、28打点の成績を残した。

 同年9月18日の楽天戦の第2打席、先発・則本昂大に対して追い込まれるまでバットを長く持っていた愛斗は、バットを短く持って打ち本塁打を放った。同日の第3、4打席も追い込まれるまでバットを長く持ち、追い込まれてからバットを短く持っていたが、翌9月19日の楽天戦は第1打席、初球からバットを短く持って打った。同日の第3打席に宋家豪から2試合連続の本塁打を放った。この日を境に、初球からバットを短く持って打っているように見えた。

 「バットを短く持った方がいいんじゃないかとアドバイスをもらったので、やってみたら感覚的にも悪くなかった。結果も出たので、そのまま続けたという感じです」。

 今季も開幕からバットを短く持ち、開幕戦で本塁打を放つと同日から4試合連続安打と最高のスタートを切り、4月11日の試合後には打率.351まで上昇した。4月を打率.275で終えたが、5月以降は打率を下げ、最終的には.214で終えた。

◆ 守備は「常に相手の隙を狙っている」

 守っても、ライトの守備が魅力的だ。今季も4月26日のロッテ戦(ZOZOマリン)で1-1の4回二死一、二塁で田村龍弘のライト前の打球に、前進守備を敷いていたライト・愛斗が一塁へ送球し“ライトゴロ”にしたこともあった。ZOZOマリンでは過去にも、エチェバリアをライトゴロでアウトにするなど、好守備を何度も見せてきた。

 守備について愛斗は「常に相手の隙を狙っているというのはありますけど、自分が良いプレーしたいという気持ちは全くなくて、このアウトを取ればピッチャーの人生が救われて、これが捕れなかったらピッチャーの人生が終わるというのを思いながら練習からやっている。人のために守っています」と語った。

 走塁も西武時代、“1つ先の塁”を狙っている印象を受けた。走塁も守備と同じで『相手の隙を狙う』気持ちなのだろうかーー。

 「はい、そうですね。自分が守備でこういう風にされたら嫌だなというのができるように心がけています」。

 マリーンズは今季でいえば、西村天裕、坂本光士郎、石川慎吾、澤田圭佑など移籍組が活躍することが多い。「守備は今まで通り、自分のやるべきことを貫いて、バッティングはとにかく頑張ります」と意気込んだ愛斗。外野手は荻野貴司、角中勝也、岡大海、石川慎吾、髙部瑛斗、和田康士朗、藤原恭大、山口航輝とレギュラー候補はいるが、絶対的なレギュラーと呼べる選手がいないのが現状。打てばレギュラーのチャンスはある。この移籍をチャンスに変えることができるか注目だ。

▼ 愛斗
生年月日:1997年4月6日生
出身地:大阪府
ポジション:外野手
身長 / 体重:177センチ / 92キロ
投/打:右投 / 右打
球歴:花咲徳栄高-西武-ロッテ
今季:73試 率.214 本4 点15 盗2 出塁率.228
通算:351試 率.220 本21 点88 盗12 出塁率.250

取材・文=岩下雄太

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