日本ハム・郡司裕也捕手（２５）が「ＫＪＭ（Ｇ）」でのレギュラー奪取を誓った。２９日に球団事務所で契約更改交渉に臨み、８２５万円増の年俸１８００万円（金額は推定）でサイン。チーム内で清宮幸太郎（２４）、野村佑希（２３）、万波中正（２３）の若き３人が「ＫＪＭ」と呼ばれる中「『Ｇ』を添えていただければ」とリクエスト。移籍２年目に向け、自身初の規定打席到達と２ケタ本塁打を目標に掲げた。

　充実感たっぷりで会見場に現れた。中日から加入１年目で年俸が約倍増。郡司はチェック柄のスーツに身を包み「僕にとって（移籍が）野球人生のターニングポイント。ドラゴンズ時代と技術的に変えたつもりはない。『さあ、やってやるぞ』。その気持ちが結果に結びついた」と激動の１年を振り返った。

　来季は中軸を引き立てる。目標に規定打席到達を掲げると「うちにはＫＪＭ砲がいるので、ちょこっとＧを添えていただければ。カッコでＧ。オシャレな料理みたいに『～を添えて』、“Ｇのソース”をかけてみたいな」と独特のワードセンスをさく裂。「彼らにはノビノビ打ってもらって、僕は打線を線にするバランサー的な役割がある。ずっと試合で使ってもらえるように」と清宮、野村（愛称Ｊ）、万波の破壊力ある３人を絶妙にアシストする役割を買って出た。

　６月にトレードが決まり５５試合で打率２割５分４厘、プロ１号を含む３本塁打。得点圏打率も３割５分３厘と勝負強さを見せたが「目標は２ケタ１０本」。オフに入って揚げ物は封印し「除脂肪体重が打球速度に表れることが科学的に出ている」と脂肪をそいで筋肉量を上げ、より長打が出やすい体を目指している。

　昇給分は全て野球に投資する。捕手以外にも一塁、左翼など複数ポジションを守って出場機会をつかんだ今季。「ファイターズに来て、ファイターズと北海道が大好きになった。このチームで優勝したい」。移籍２年目も唯一無二の存在感を放ち続ける。（堀内　啓太）

　〇…五十幡は来季の目標に「盗塁王」と「１番」奪取を掲げた。今季は故障離脱もありながら自己最多７０試合に出場し、チームトップ、リーグ５位の１７盗塁を記録。球団から「五十幡次第でＡクラス、優勝を狙える」と声をかけられ「５０盗塁、盗塁王を狙っていきたい」。契約更改では４５０万円増の年俸１５００万円でサイン。阪神で日本一に貢献した近本を理想に掲げ「リードオフマンを勝ち取れるように。来季こそ期待してください」と力強く話した。

　〇…救援で２９試合に登板し、防御率０・００でフィニッシュした道産子左腕・福田は１０００万円増の２２００万円でサイン。５年目の今季は８月４日・ソフトバンク戦（エスコン）でプロ初勝利を挙げ、１６年の宮西の球団記録に並ぶ２９戦連続無失点も達成。「（宮西は）レジェンドなので足元にも及んでいないけど、自信にはなった。５０試合を目標に、勝ちパターンの信頼を勝ち取れる投球をしたい」と笑顔で来季を見据えた。

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