【楽天】銀次 ファン感謝祭でグラウンドに涙の別れ「東北、仙台が大好き」

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2023.11.24(金) 10:41

選手に胴上げされる楽天・銀次(カメラ・長井 毅)

 楽天は23日、楽天モバイルパークでファン感謝祭を開催した。球団創設以来最多となる2万3753人が来場し、トークショーや新人選手によるダンスショーなどのイベントを楽しんだ。今季限りで現役を引退し、アンバサダーに就任する銀次内野手(35)は引退セレモニーで「東北への恩返し」を誓った。

 マウンド上に立った銀次は「東北、仙台が大好きです」と熱い口調で切り出したが、途端に涙腺が決壊した。自身の応援タオルを掲げるスタンドいっぱいのファンから「銀次、お疲れ様。ありがとう」とお礼の声が飛ぶと言葉に詰まった。

 34秒間の沈黙後「今年の初打席、あの大声援、一生忘れません。家族のみんな、いつも支えてくれてありがとう。支えがあったからいつもどっしり立っていられました。そしておかあ(母)、めちゃくちゃ強い体に産んでくれて本当にありがとう。そして、かっこいい名前を付けてくれてありがとう。岩手に住むおとう(父)、小さい頃家の前でやったキャッチボール忘れてないからね」と声を震わせた。

 プロ入り後数年は結果も出ずに2軍暮らしが続いた。成績が悪くても、どんな時でも味方になってくれた家族。丈夫な体に産み、野球を教えてくれた両親への感謝の思いを口にした。

 174センチと小柄な体でも天才的なバットコントロールを武器に12年にレギュラーに定着し、13年には球団初のリーグVと日本一も経験した。通算18年で1239安打をマークするなど長らく活躍してきた功労者はアンバサダーに就任し野球振興、社会貢献などを通じて、球団や東北の魅力を発信する立場になる。

 「今年でユニホームを脱ぎますが、これからもみんなに少しずつ違う形ではありますが恩返ししていきます。そして、東北、宮城、仙台、楽天イーグルスを盛り上げていきます」と力強く誓いを立てた。球団史に名を残した背番号33がグラウンドに別れを告げた。(長井 毅)

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