【ロッテ】育成5位の会津北嶺高の富山紘之進捕手が仮契約…強肩武器に目指すは佐々木朗希とのバッテリー

スポーツ報知

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2023.11.19(日) 11:01

マーくんを手に笑顔の富山(カメラ・秋元 萌佳)

 ロッテから育成ドラフト5位で指名された会津北嶺高(福島)の富山紘之進捕手(18)が18日、会津若松市内のホテルで支度金300万円、年俸230万円(金額はいずれも推定)で仮契約を結んだ。会津地方の高校から55年ぶりに高卒指名でプロへの道を切り開いた強肩捕手は、球界を代表するロッテのエース・佐々木朗希(22)とのバッテリー結成を熱望した。

 仮契約を終え、緊張の面持ちで富山は会見に臨んだ。憧れのユニホームに初めて袖を通し、お立ち台に上がった選手だけがもらえる大きなマーくんを抱えながら「いよいよ始まるんだなという気持ちです。まずは支配下を勝ち取るためにしっかり努力していきたい」と決意を語った。

 二塁送球タイム1・86秒をマークする強肩と、公式戦打率4割超え、高校通算12発の強打が持ち味だ。会津北嶺では1年春からベンチ入りし、2年夏から正捕手。今夏は全5試合で4番を務めて計7打点を挙げ、同校初の4強入りに貢献した。榎康弘アマスカウトディレクターは「一番は肩の強さが魅力。インサイドワークもいいし、まだ細いですがスケールの大きい捕手になれる」と潜在能力を評価。富山自身もまだ70キロ台という線の細さを課題に挙げ「80キロ以上にしたい」とウェートや体幹トレーニングなどで体づくりの真っ最中だ。

 ロッテではエース・佐々木朗とのバッテリー結成を夢見る。「受けたことがないので、160キロ以上の球を捕ってみたい」と未知の剛速球の感触をイメージする。捕手としての目標はオリックス・森友哉(28)。「打率もしっかり残していてチームに欠かせない存在」と、自らも攻守で核になる選手を目指していく。

 学校関係者によると、会津地方の高校から高卒でプロ入りするのは1968年大洋(現DeNA)ドラフト7位の鈴木哲夫さん(猪苗代高卒)以来55年ぶり。創部6年目の会津北嶺高としても初の快挙で、地元・大阪から遠く離れた雪国で夢を咲かせた18歳は「体をつくってプレーも磨いて、会津の方々にも頑張りを見せていきたい」と第2のふるさとにも活躍を届けるつもりだ。令和の怪物と肩を並べる日を思い描き、会津から夢舞台へのスタートを踏み出す。(秋元 萌佳)

  ◆富山 紘之進(とみやま・こうのしん)2005年9月18日、大阪府大阪市生まれ。18歳。小1から野球を始め、中学時代は天王寺リトルシニアでプレー。会津北嶺では1年春からベンチ入りし、2年夏から正捕手。181センチ、70キロ。右投右打。

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