【オリックス】頓宮裕真シリーズ1号「いい感触で打てたので『入れ!』と思いながら走った」

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2023.11.1(水) 05:00

4回2死、左中間へソロ本塁打を放つ頓宮裕真(投手・伊藤将司、捕手・坂本誠志郎)(カメラ・今成 良輔)

◆SMBC日本シリーズ2023第3戦 阪神4―5オリックス(31日・甲子園)

 4番・頓宮が、虎党で染まったスタンドを背に悠然とダイヤモンドを一周した。0―1の4回2死。伊藤将の低め直球をバックスクリーン左へ運んだ。両軍通じてシリーズ1号は、試合の流れを一変させる同点ソロ。「いい感触で打てたので『入れ!』と思いながら走った。1本出て良かった」と、声を弾ませた。

 尊敬してやまない亜大の先輩・松田宣浩氏(前巨人)の金言に、ひと振りで応えた。主力として7度の日本一を経験した大先輩が解説として訪れた第2戦(京セラD)の試合前、「どういう心構えで日本Sを戦えばいいですか?」と聞いた。答えは単純明快。「目立つだけや」。ベンチでは“熱男”のように声を張り上げ、バットでも先輩の答えを体現した。

 9月中旬に左足甲の疲労骨折で全治8週間と診断され、当初はポストシーズンの出場が危ぶまれていた。第2戦の4打席目で左前に初安打。「それまでもセンター方向に(納得のいく)打球が飛んでいた」。故障中も、可能な限りの打撃練習に取り組んできたことが、最高の本塁打につながった。

 負傷後は代打やDHでの出場が続いていたが、DH制のないこの日は9月13日の日本ハム戦(エスコン)以来の一塁守備にも就いた。6回には先頭で5点目の起点となる左前打を放ち、マルチ安打。患部の状態を考慮して、この回で代走を送られてベンチへ退いた。「僅差で勝てたことはチームとして大きい」。パ・リーグ首位打者の頼もしいバットが、日本一連覇の道を切り開いていく。(畑中 祐司)

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