犠打失敗が呼び起こした“スーパー安田” 館山氏も「取り戻せるところがスター性」
ベースボールキング
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2023.10.15(日) 07:34
ロッテ・安田尚憲 (C) Kyodo News
◆ 田尾氏は「良いムード」作る指揮官の振る舞いに注目ロッテは14日、本拠地で迎えたクライマックスシリーズ・ファーストステージの初戦でソフトバンクに快勝。ファイナルステージ進出に王手をかけた。
この日は初回から先頭の荻野貴司とグレゴリー・ポランコの本塁打でいきなり2点を奪う好スタートを切ると、3回も相手の守備のミスに乗じて2点を追加。着実にリードを拡大した。
ところが6回、2番手・坂本光士郎が一死一塁から柳田悠岐に特大アーチを浴びてしまう。ひと振りでたちまち2点差に迫られてしまった。
それでも直後の6回裏、無死一・二塁のチャンスで打席に立った安田尚憲がバントを決めることができずに追い込まれてしまったものの、2ストライクからの3球目が甘く入ったところを逃さずに仕留め、迫る相手を突き離す貴重な適時二塁打。
これが口火となり、藤原恭大の適時打も飛び出して7−2とリードを拡大。終盤にも1点を加える盤石の試合運びで初戦を制した。
試合後の吉井理人監督も「スーパー安田になってくれてよかった」と若き主砲を称賛。試合中には二塁塁上の安田に向かって「ごめん」と言わんばかりに両手を合わせるシーンもとらえられており、そんな2人の関係性の良好さもネット上で話題となった。
14日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した館山昌平氏も、「失敗を取り戻せるところはスター性だなと」と安田の“持ってる”部分に熱視線を送りながら、「(進塁打で)取り返そうと“引っ張り軽打”に行ったことが良いタイムリーにつながったと思います」と解説。送りバントは決められなかったが、なんとか最低限走者を進めようとした気持ちが右中間への良い一打を呼び込んだのではないかと振り返った。
続けて、「バントは決められませんでしたが、スケールの大きな選手ですから。吉井監督も謝っていましたから、気にせずやってもらいたいですね」と付け加えると、同じく番組に出演した田尾安志氏も「吉井監督がムードを明るくしているなと感じますね」とし、話題になった指揮官の振る舞いに注目。
「ああいう態度を取れる監督はなかなかいない。良いムードづくりをしているなと」と続け、負けられない戦いの中で垣間見えたロッテの“ムードの良さ”を強調した。
☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』