【ロッテ】佐々木朗希 CS初戦に先発3回完全「不安もあった」ぶっつけ登板も圧巻41球最速162キロ

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2023.10.15(日) 05:10

ロッテ先発の佐々木朗希(カメラ・佐々木 清勝)

◆2023 パーソルクライマックスシリーズ パ・ファーストステージ  ロッテ8―2ソフトバンク(14日・ZOZOマリン)

 「2023 パーソル クライマックスシリーズ パ」の第1ステージ(S)が開幕し、2位のロッテが3位のソフトバンクに8―2で勝利。最終S進出に王手をかけた。発熱で離脱し、約1か月ぶりの“ぶっつけ”先発となった佐々木朗希投手(21)が予定されていた3回を完全に抑えた。41球でマウンドを譲ったがチームに勢いをつけた。1番・荻野が初回先頭弾ですぐさま援護するなど、効果的に得点を重ね朗希の後を受けた計5投手も2失点でしのいだ。

 エースのお目覚めだ。初回2死、朗希は柳田を146キロのフォークで空振り三振に打ち取ると「おっしゃー!」と叫んだ。9月17日の西武戦(ベルーナD)以来27日ぶりのぶっつけマウンドで41球、3回無安打無失点のパーフェクト投球。最速162キロを計測し、チームの白星発進を呼び込んだ。

 全力を出すだけだった。「もちろん不安もあったけど、いい雰囲気の中でできた。2日前のブルペンもよくなかったけど、それでも監督が行ってくれと。結果は監督のせいにして、もう自分のベストを尽くすだけかなと思って投げた」と冗談交じりに振り返った。

あうんの松川と 初回、先頭の周東を161キロの直球で投手ハーフライナーに。2死から柳田には4球全てフォークで空振り三振。初回から2点の援護をもらうとエンジン全開。2回2死。三森の打席でこの日の最速162キロをマークした。3回は今宮、柳町をいずれもフォークで連続三振とし、最後は甲斐を中飛。半年ぶりに復活した松川との“完全試合バッテリー”はあうんの呼吸で、予定されていた3回を完全に封じた。

 思い通りにいかないもどかしさがあった。9月24日のソフトバンク戦を発熱で回避。同10日に左脇腹の肉離れから復帰したばかりで痛恨の離脱。38度以上は出なかったものの、発熱からの調整はプロ入り後初の経験。なかなか思うように体が動かず「難しい調整だったのは自分の責任でもある」。復帰後のブルペンでも理想のボールが投げられない期間が続いたが「その中でもCS行ったら投げるかもしれないなと思いながら」と、開幕に間に合わせた。

 21年のCS第1S第1戦でも先発したが、声出しでの応援はなかった。この日は割れんばかりの朗希コールを背中で受け取り「いいスタートが切れた。ファンに背中を押してもらえたかな。勝ってくれることを信じて、自分の出番が来たら頑張ります」。さらに状態を上げ、最終Sのマウンドを目指す。(小田原 実穂)

 ◆記録メモ

 ▼…2位の広島とロッテが初戦に勝利。初戦に勝って王手をかけた33チーム中、最終Sに進出は、28チーム。突破率85%。セでは15チーム中13チームが進出で87%、パでは18チーム中15チーム進出の83%となっている。

 ▼…2位チームの第1S突破は、昨年のソフトバンクまで15度になるが、パは、18、19、21、22年の4連続突破を含め9度に対し、セは07、09、12年中日、11年ヤクルト、14年阪神、15年巨人の6度で、6連続敗退中と対照的だ。

 ▼…この日のように両リーグともに、第1Sの初戦を2位チームが勝利したのは、07、17年に次いで3度目。07年は中日、ロッテともに第1Sを突破したが、17年は阪神と西武は先勝を生かせず敗退。今年はどちらに転ぶか。

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