【楽天】島内宏明外野手が完全復活猛打!…7月に2軍落ちも自己最多の5打点

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2023.10.2(月) 03:00

2回2死満塁、走者一掃の右越え二塁打を放つ島内(カメラ・岩田 大補)

◆パ・リーグ オリックス2―8楽天(1日・京セラドーム大阪)

 楽天は序盤に大量リードを奪い、そのまま押し切った。島内宏明外野手(33)が先制打を含む3安打でキャリアハイとなる5打点をたたき出し、石井一久監督(50)に監督通算200勝をプレゼント。チームは4月6日以来178日ぶりの2位(ソフトバンクと同率)に浮上した。

 島内が自らのバットで石井監督に節目の白星を届けた。自己最多5打点を挙げたヒーローは「区切りは大事だと思う。これだけ打てていないのに試合に出させてもらって。200勝に貢献できてよかったです」と、しみじみ。21年に打点王、22年に最多安打のタイトルを獲得した際に100万円超のスニーカーと高級スーツを贈られた。その恩返しができた。

 初回無死一、二塁の好機で外角高めの直球を中前に運ぶ先制適時打。2回2死満塁では走者一掃の右越え二塁打。4回にも適時二塁打を放ち、猛打賞の大暴れにも「たまたまなんで、何もないですね」と島内節で謙そんしたが、完全にスランプを脱出した。

 3年連続のタイトルを期待された今季は、開幕から打率1割台の不調に陥り7月には2軍落ちも経験した。「インパクトの時もあまり力を入れすぎたくない」と無駄な力を省くことに主眼を置くあまりに、打撃フォームに狂いが生じ「ポップフライが多かった」。過去2年の自分とは全く違う姿。どん底だった。

 ファームではスイングの改造に取り組んだ。打球を捉える瞬間に「右手に力を入れる」ことで思い描いていたライナー性の当たりが徐々に増えた。昇格した8月の月間打率も3割7分8厘と状態は飛躍的に向上。「まともには振れるようになった」と手応えを口にするようになった。「気持ち的にはあんまり迷いなくやらしてもらってるんで、そこは結果が出ている一個の要因」。タイトルホルダーとしての自信も取り戻した。

 指揮官も「島内が帰ってきてから、チームの真ん中で座ってやってくれて(打線に)安定感が出ている」と証言。チームも最大13あった借金を完済し、4月5日以来の貯金生活に突入した。ソフトバンクと並び2位に浮上したが、4位のロッテとも0・5差で気を抜けない戦いが続く。「もっともっと勝ってCSに行けるように頑張りたい」と島内は高らかに宣言した。

(長井 毅)

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