◆パ・リーグ　ロッテ３―２西武（１日・ＺＯＺＯ）

　初の２ケタ勝利は手の届くところにあった。１点リードの７回。西武・隅田は簡単に２死までこぎつけながら茶谷、和田に連打を許すと荻野を四球で歩かせ２死満塁に。代打・岡に初球の速球を左前へ運ばれ、２点を献上した。８回まで投げきったが「終盤踏ん張らなくてはならないところで踏ん張りきれなかった」と悔しさをあらわにした。

　９勝９敗で迎えた今季最終登板。勝てば高橋、今井、平良に続いて４人目の２ケタ勝利投手誕生となるはずだった。打線は１点を追う６回、古賀が一時は勝ち越しとなる右前安打を放ち「とにかくスミちゃん（隅田）のために」と奮起したが届かず。松井監督も「何とか１０勝をと思いましたが」と悔しがった。

　新人の昨年に続く１０敗目。西武で新人から２年連続で２ケタ黒星を喫したのは１９７９年～８１年の松沼博久、森繁和以来となったが、今季は先発陣で３番目に多い２２試合に登板。勝ち星も１から９に積み上げた。指揮官は「９勝で非常に大きな１年になったと思うし来年、非常に楽しみになってきました」と期待をかける。

　「今年はＣＳにも出られなかったし、来年はもう１回レベルアップして、チームの優勝のための戦力になれるように、来年は野手の皆さんと一緒にいい思いができるようにしたい。貯金を作れる投手になりたいので、（９勝には）満足は全然していない」と隅田。３年目の飛躍を見すえていた。

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