【日本ハム】今季本拠地最終戦で白星締め…歴史に名を刻んだエスコン元年を振り返る
スポーツ報知
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2023.9.29(金) 03:00
◆パ・リーグ 日本ハム9―2ロッテ(28日・エスコンF)
日本ハムが今季の本拠地最終戦を勝利で締めくくった。4回の7連打を含め、打線が15安打9得点と爆発。3月に開業したエスコンフィールド北海道で計71試合を戦い抜いた。31勝40敗、勝率4割3分7厘。球団48年ぶりの2年連続最下位と屈辱的な1年にもなったが、エスコン初勝利をサヨナラでもぎ取るなど数多くのドラマも生まれた。選手の声と共に、歴史が動いた新球場元年をデータで振り返る。
歴史的一戦となった3月30日から182日。開幕戦の悔しさを取り返すように、超満員の観衆に白星を届けた。3万241人が詰めかけた今季本拠地ラストゲームで快勝。球場中が勝利の一丁締めに酔いしれた。
今季エスコンで最も快音を響かせたのは万波だ。11本塁打、39打点はチーム2冠。「最高の球場。ファンの声がすごく聞こえてぬくもりを感じる」とお立ち台にも最も多く呼ばれた。昨季の首位打者・松本剛は打率、安打数でトップ。「ホームって感じがすごい。もう全試合エスコンでやろうよ」と笑顔で好印象を口にした。
投手陣は開幕投手の加藤貴と上沢が最多の5勝。札幌出身の福田俊は防御率0・00でフィニッシュ。移籍1年目の田中正は「ダイレクトに応援が来る。勝ったままお客さんに帰ってほしいという思いが強くなる」とプロ初勝利、セーブを本拠地で挙げた。23登板で防御率1・64の河野は「試合を見ながら準備できる。熱気や雰囲気が分かるから試合に入っていきやすい」と開放型ブルペンのメリットを好投につなげた。
一方、失策数は12球団最多で全87のうち45をエスコンで記録。内野陣は「芝で打球が失速して土の部分で再加速する」と天然芝に苦戦した。新庄監督は「とことん練習させる」と明言。例年は沖縄で行う秋季キャンプをエスコンでも実施し、徹底的に課題をつぶしていく。2年連続で最下位に沈む中、計71戦で188万2573人が新球場に来場した。8年ぶりのV奪回へ。指揮官は「結果が全て。死ぬ気で戦う」と宣言した。選手一丸で、来季こそ北海道のファンに歓喜を届ける。
(堀内 啓太)
〇…“球場飯”のクオリティーも話題になったエスコン1年目。販売量でトップを独走したのが「HOTDOG FUN」の「シャウエッセンホットドッグ」。日本ハム旭川工場製造のオリジナルシャウエッセンを使った一品で1日最高2000本、平均1000本以上の注文が入る。担当の萩原剛氏は「想定以上。ボールパークとホットドッグの親和性、札幌D時代になかった自社製品を使ったホットドッグというのがウケた要因なのかなと思います」と話した。
〇…白老町出身の20歳、根本がエスコンで無傷の3連勝を飾った。家族もスタンドで見守る中、先発で6回4安打7奪三振1失点と好投。昨季に並ぶ自己最多3勝目をマークした。計4試合で防御率1・77、今季の白星を全て本拠地で挙げた道産子は「エスコン最終戦だったので何とか試合をつくることができてよかった。援護してもらってテンポ良く投げられた」と白い歯をこぼした。
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