日本ハムの金村尚真

◆ 「非常に落ち着いていてマウンド度胸もいい」

　日本ハムは22日、敵地での楽天戦に3－0で快勝。先発のルーキー・金村尚真は自己最長の6.2回を投げて90球無失点、3安打・3三振・2四球に抑え、自身2勝目を手にした。

　4月18日以来の1軍登板となった金村だったが、この日は初回に2点の援護を貰うと小気味良くアウトを重ね、楽天打線を5回まで1安打に抑える圧巻の投球を披露する。

　続く6回も三者凡退に斬って取ると、自己最長を目指し7回のマウンドでも姿を見せる。しかしここで先頭打者にあわや本塁打の当たりで出塁を許すと、二死から内野安打で一・二塁のピンチを招いた所でこの日はお役御免に。その後は代わった河野竜生が凌ぐと、8，9回もリリーフ陣が無失点でつないでチームも勝利した。

　久々のマウンドながらルーキー離れした投球を見せた金村について、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』に出演した館山昌平氏は「非常にいいピッチャーが復活したなという印象ですね」と手放しで称賛。

　続けて金村の投球スタイルについては「阪神の村上投手と同じようにテークバックが小さくて、それで真っすぐのスピンもいい」と切り出すと、続けて「インサイドに投げ切れるんですよね。右バッター左バッター関係無くインサイドに投げ切る事ができて、変化球も色んなボールを持っている。特にカーブが本当にブレーキが効いているので打者は真っすぐをより意識させられてしまうし、非常に落ち着いていてマウンド度胸もいい」と分析した。

　また同じく番組MCを務めた高木豊氏も「最初見た時は“ああ、新人王だな”って思ったぐらいですよ」と金村を認め、新人王も夢では無かったとコメント。これには館山氏も「先発ローテーションを守れば恐らく10勝近くはするピッチャーだった」と語り、重ねて負傷による長期離脱を惜しんだ。

　試合後はお立ち台で「本当に久しぶりの1軍での試合だったのですごく緊張したんですけど、しっかり自分のピッチングができたので良かったんじゃないかなと思います」と冷静に振り返った金村。

　高い能力に新人離れしたメンタリティを持つ黄金ルーキーは、最下位に沈むチームの起爆剤になり得るか。今後も金村の投球に期待したい。


☆協力：フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』

【動画】冷静かつ大胆な投球で7回途中3安打の好投！／金村尚真の2勝目ハイライト