「代打の代打って可能性は無かったのかな」楽天“勝負を分けた7回の代打銀次”に解説陣が議論

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2023.9.23(土) 06:44

楽天・石井一久監督 (C) Kyodo News

◆ 「こういう順位、さらに今後を考えた時に…」

 楽天は22日、本拠地での日本ハム戦に0-3で敗戦。これで3位とのゲーム差が「2」に開いてしまった。

 逆転CS出場へ負けられない戦いが続く楽天だったが、この日は先発の藤平尚真が3回途中で64球2失点と不安定な内容で降板すると、打撃陣も相手先発の金村尚真に5回1安打無失点に封じられる苦しい展開が続いてしまう。

 しかしリリーフ陣が無失点で繋ぎ逆転の時を待つと、2点ビハインドで迎えた7回に島内宏明と辰己涼介の安打で二死一・二塁のチャンスを創出する。

 ここで石井一久監督が阿部寿樹に代えて今日1軍登録されたばかりの銀次を代打に送り込むと、相手ベンチも金村から左腕の河野竜生にスイッチ。両軍が立て続けに切り札を投入した勝負の軍配は日本ハムに上がり、結局楽天はこの回も無得点に終わってしまった。

 その後は9回に1点を奪われ、最後は相手守護神の田中正義の前に3三振で敗れた楽天だったが、同日放送のCSフジテレビONE『プロ野球ニュース』で番組MCを務めた高木豊氏は「代打の代打って可能性は無かったんですかね」と7回のチャンスの場面を話題に。

 右打者の伊藤裕季也や両打の田中和基もベンチに控えていただけに、左投手にそのまま左打者の銀次で勝負に出た石井監督の決断に少々疑問符がついたようだったが、これについて館山昌平氏は「河野投手が左に対して.146しか打たれてないんですよ。なので右バッターを出しても良かったのかなと思いますけど、今日上がったばかりの起爆剤なので“もしここで打ってれば…”っていう所もあります」と推測。

 また同じく出演した笘篠賢治氏も「代打の代打ってのは全く考えなかったんじゃないかなという感じがしましたね」と石井監督の胸中を推察すると、同じく銀次で勝負に出た理由として「こういう順位、さらに今後を考えた時に銀次に賭けたんじゃないかな」とコメント。

 同点に追いつくだけでなく、CS出場へ向けチームの雰囲気をさらに盛り上げる事が出来る選手は銀次を置いて他にいなかったと分析し、「ですから石井監督は銀次に賭けたと思います」と語って締めくくった。

 真偽のほどは不明だが、少なくとも代打・銀次のアナウンスでスタジアムに割れんばかりの歓声が沸き起こったのもまた事実。逆転Aクラス入り、さらには2位での本拠地開催も目指せる順位にいるだけに、打線のさらなる起爆剤として大ベテランのバットに今後も期待したい。


☆協力:フジテレビONE『プロ野球ニュース2023』



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