【オリックス】V3王手!立役者・東晃平、中嶋聡監督の助言で一変「もっと内角に。ツーシーム投げたらどうや?」

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2023.9.20(水) 05:10

優勝マジック2とし、森友哉、杉本裕太郎らとハイタッチを交わす中嶋聡監督(カメラ・馬場 秀則)

◆パ・リーグ オリックス3ー2ロッテ(19日・京セラドーム大阪)

 オリックスがリーグ3連覇に王手をかけた。19日、2位・ロッテを3―2で下し、優勝マジックを2つ減らして「2」にした。20日の同戦に勝利すれば本拠地でVが決まる(引き分けならM1)。京セラD大阪での優勝決定はオリックス初で、01年の近鉄以来2度目となる。東晃平投手(23)は7回1失点の好投で無傷の6勝目。デビューから先発で7連勝は、タイガース・景浦将、巨人・藤本英雄というレジェンド以来、史上3人目となった。

 3連勝でM2。球団では阪急時代の75~78年以来となるリーグ3連覇に王手をかけ、中嶋監督が宣言した。

 「(20日の)対戦相手がロッテなので、これは正直マジック1のようなもんだと思う。ここまで来た。明日しっかり勝って、明日しっかり決めたいと思います」

 普段は大口をたたかず、リップサービスをしない。18日には「(優勝の意識は当日)8回か9回ぐらいになったら思うんじゃない」と強調していたが、珍しく威勢のいい言葉を発した。97年開場の京セラDでのリーグ優勝決定は、01年の近鉄の1度だけでビジター球団もない。北川の代打逆転サヨナラ満塁優勝決定弾以来、22年ぶりに大阪が興奮のるつぼと化す時が来た。

 中嶋監督の秘蔵っ子の歴史的な快投が王手をお膳立てした。育成出身の6年目・東が7回5安打1失点で今季6勝目。「全然考えてなかったんですけど(記録に)名前が載るのはうれしい」。昨年8月にプロ初勝利を挙げた右腕は球団新のデビューから7連勝。オール先発星は史上3人目で、2リーグ制後初の快挙だ。

 入団当初は1日6食に挑戦するなど70キロだった体重は20キロ増え、球速も12キロアップ。初回1死、藤岡を見逃し三振に斬った直球は、自己最速を更新する155キロだった。4月に2軍降格した際、中嶋監督から「打者が怖がっていない。もっと内角に。ツーシームを投げてみたらどうや?」と助言を受け、同球種を再習得。投球の幅が広がり、7月末から1軍ローテに定着した。指揮官は「(2軍監督時代)初めて投げさせた時に『何とか(一線級に)ならんかな』と思っていた。ひ弱な部分もあったんですけど、攻めた投球ができているのはうれしい」とたたえた。

 21年はロッテが敗れて25年ぶりのリーグ優勝決定。昨季は仙台での大逆転V決定だった。05年に近鉄と合併して移転した本拠地・京セラDで歓喜の瞬間を味わう瞬間は目前だ。「もう本当に、明日勝ったら決まる。まあ、負けたら考えます」と、最後は冗談めかした中嶋監督。チケットは前売り段階で完売した。超満員のオリ党とともに喜びを分かち合う。(小松 真也)

 【記録メモ】 東(オ)は初登板だった昨年が1勝0敗、今年が6勝0敗で、デビューから7連勝。外国人投手を除き、デビューから7連勝以上は、新人でデビュー13連勝の堀内恒夫(巨)をはじめ15人目になるが、球団では57年1勝0敗、58年に開幕5連勝で、デビュー6連勝の西田稔を抜いて球団新記録になった。

 東は通算13登板中、9試合に先発。7勝は先発で記録したもの。勝った試合がいずれも先発で、デビュー7連勝以上は、36年秋、37年春に7連勝の景浦将(タイガース)、42年10連勝の藤本英雄(巨)に次いで3人目。

 ◆オリックスの過去のリーグ優勝(阪急から球団買収後)

 ▼1995年・9月19日 敵地・西武球場で西武に勝利して優勝決定

 ▼96年9月23日 本拠地・グリーンスタジアム神戸での日本ハム戦で、イチローのサヨナラ安打で連覇決定

 ▼2021年10月27日 シーズン全試合終了後、ロッテが敗れて優勝決定。待機していた京セラDで胴上げ

 ▼22年10月2日 シーズン最終戦、敵地・楽天生命パークで楽天に勝利。直後、首位だったソフトバンクが敗れて大逆転優勝

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