【オリックス】リーグ3連覇へ「全員で勝つ!」 営業の企画力でファン巻き込みチーム後押し 監督&選手も協力的

スポーツ報知

  • ニュース

2023.9.16(土) 05:00

オリックスの企画グッズ・キングオブコンビを買い求めるファン

 最短で19日にもリーグ3連覇を達成するオリックスは、例年にも増してファンとの一体感を武器に戦ってきた。その一因となっているのが球団サイドの仕掛けるイベントなどの企画力。プロ野球遊軍・小松記者が「ファンの目線と声」を大事にする営業努力と現場の協力姿勢を「見た」。

 カウントダウンに入ったオリックスだが、今季は本拠地の盛り上がりが際立つ。史上最速で主催公式戦の観客動員数も100万人を突破。低迷期を乗り越えて常勝軍団になったことに加え、球団の営業努力も理由の一つだろう。

 ホームの試合は定着した「オリ姫デー」、「Bs夏の陣」を筆頭にイベント盛りだくさん。特に今年は定番の夏ポスター企画で選手らがお笑いコンビに扮(ふん)した「キングオブコンビ」が大ヒットした。ドーム内の球団直営店のグッズ販売初日は約400人の長蛇の列ができ、売り切れ続出。「ファン目線を大事にしています。キングオブコンビもオリックスの選手はニコイチのイメージが強かったので」と、仕掛け人のオリックス・後藤俊一広報宣伝部長(50)。「ファン目線」で人気を博した。

 球団OBで宣伝グループに所属する仁藤拓馬氏(35)も「僕が選手のファン」と、球団と現場のパイプ役としてフル回転。日々のSNSでは選手たちの素顔を届け、担当になった当初は4・5万ほどだった公式インスタグラムのフォロワーが、今では36万人以上。「ファンの声」を重視し、エース山本ら「山」がつく選手が多いことから商品化された「バファローズ山脈」グッズは、SNS上のオリ党の意見がきっかけだった。

 そして、両氏は中嶋監督の後方支援に感謝する。指揮官自身は表舞台を避けるが、「選手はどんどんやって」と門戸開放。後藤氏が「監督の考えのもと、選手は12球団トップだと思うぐらい企画に協力的」と言えば、仁藤氏も「中嶋監督がやりやすい雰囲気を作ってくれています」とうなずく。

 16日の楽天戦(京セラD)から「今こそチームとファンが一体」がテーマの企画が本格化。試合前練習で首脳陣、選手らは「全員で勝つ!」Tシャツを着用する。優勝マジックを7まで減らし、最短19日のロッテ戦(京セラD)でゴールテープを切る猛牛軍団。ファンと一体感抜群の球団運営でラストスパートをかける。(小松 真也)

◆こんなにやってますオリックスのファン向け企画◆

 ★Bs夏の陣 09年に初開催。大阪での戦いをテーマに歴史上の「大坂夏の陣」からインスパイアした恒例イベント。選手らが限定ユニホームを着用する。

 ★オリ姫デー 15年に初開催。女性来場者に無料でユニホームを配布するなど女性ファン開拓を目的にスタート。男性ファンのための「オリ達デー」もある。

 ★キングオブコンビ 19年開始の夏ポスター企画の一環で、今年は選手らが漫才コンビに変身。岡山の実家が隣同士の頓宮と山本の「おとなりさん」など、実際にありそうなネーミングがSNSでウケて大人気に。

 ★じゃがいもデー 12年に初開催。昨年8月に9年ぶりに復活。じゃがいもを持参すればチケットの割引が受けられるなど、話題を呼んだ。

関連ニュース

【オリックス】「アレ」の次はオリ!延長11回、森友哉の決勝2ランでM7 虎との「阪神なんば線シリーズ」へ着々
【オリックス】阪神の次はオリックス!! でも、中嶋聡監督に笑顔なし…今季ワースト4失策に「よろしくないですね」
【オリックス】ドラフト4位の杉沢龍がプロ初安打「ここからもっともっと打てるように」
【オリックス】頓宮裕真にレジェンドからの贈り物…背番号「44」の大先輩・ブーマー氏の愛用ミット
【オリックス】負けても収穫アリ ラオウ杉本裕太郎が初右方向弾 ドラ4杉沢龍もデビュー 最短Vは19日に

記事提供:

スポーツ報知