【楽天】浅村栄斗は人間の回復速度と全然違う 蒔田トレーナーが超人の秘密を明かす

スポーツ報知

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2023.9.14(木) 05:00

4回2死、投ゴロに倒れる浅村栄斗(カメラ・今西 淳)

◆パ・リーグ ロッテ3―5楽天(13日・ZOZOマリン)

 楽天・浅村栄斗内野手(32)が13日のロッテ戦(ZOZO)に「4番・二塁」でフル出場し、松井稼頭央(現西武監督)に並ぶパ・リーグ最多の1143試合連続出場を達成した。西武在籍時の2015年8月8日のオリックス戦(京セラD)から8年以上、負担の大きい二塁を主戦場にしながら偉業を成し遂げた。14日のオリックス戦(楽天モバイル)でリーグ新記録に挑む。

 左翼席のファンに感謝の思いを込めて手を振って、頭を下げた。浅村が敵地ZOZOでの今季最終戦に「4番・二塁」でフル出場し、松井稼頭央に並ぶ1143試合連続出場のパ・リーグ記録。3打数無安打も9回には四球を選び岡島の2点二塁打で4点目のホームを踏んで、逆転CSを狙うチームの勝利に貢献した。

 「ずっと使い続けてくれた監督ら、いろいろな方に感謝したい。(松井氏に並んだのは)本当に光栄なことですが、まだまだ稼頭央さんの足元にも及ばない。超えられるように、またあしたからも頑張っていきたい」。あくまでも通過点とあって淡々と偉業を振り返った令和の鉄人は「6番・二塁」で出場した15年8月8日のオリックス戦から「レギュラーはどんな状況でも出る。一番大事にしてきたこと」と鉄の信念でグラウンドに立ち続けてきた。

 浅村にとって松井氏は少年時代からのスター。18年に同氏が西武に復帰した際に1年間ともにプレーし、衝撃を受けた。「別格です。ベテランなのに誰よりも練習していた」。自身と同様、負担の大きい二遊間を主戦場にしてきたスーパースターから、鉄人の心得を継いだ。

 サッカー界の伝説にも学んだ。7月中旬。スポーツリポーターを務めるゆき夫人の紹介で、現在はポルトガル2部・オリベイレンセの三浦知良(56)と会食する機会に恵まれた。1986年から37年間にわたってプロとしてプレーする「キング・カズ」の言葉に聞き入った。「あれほどのレジェンドは身近にいない。競技は違うけど経験してきたこと、やってきたキャリアも違う。その年までやられてる理由があるんだと思った」。練習、食事、精神面などに関する“金言”を胸のど真ん中に刻んだ。

 6月15日の広島戦(マツダ)。本塁へのヘッドスライディングで負傷。途中交代を余儀なくされたが、その箇所どころか故障したことさえ公には認めず、翌16日の巨人戦(東京D)で何事もなかったように先発した。「僕らが勉強してきた人間の回復速度と全然違う」と楽天の蒔田大毅トレーナー。超人的な回復力も、偉業の礎となった。

 3位・ソフトバンクに2・5差と望みをつなぎ「今は勝つことが本当に大事なので、勝ち切れてよかった」。主将として先頭に立ち、CSに導く。(内藤 菜月)

 ▼E浅村が連続試合出場のパ・タイ記録 楽天・浅村栄斗内野手(32)は13日、ロッテ24回戦(ZOZO)で先発出場し、西武時代の15年8月8日のオリックス17回戦(京セラD)から続けた連続試合出場が1143試合。95~03年に松井稼頭央(西)が作った1143試合連続出場のパ・リーグ記録に並んだ。連続試合出場の最多記録は70~87年に衣笠祥雄(広)が記録した2215試合で、浅村の1143試合歴代7位タイになる。

 ◆浅村 栄斗(あさむら・ひでと)1990年11月12日、大阪市生まれ。32歳。大阪桐蔭では「1番・遊撃」で2008年夏の甲子園優勝。同年ドラフト3位で西武入団。11年から一塁手のレギュラーに定着し、14年から二塁手に転向。18年オフにFAで楽天に移籍。13、18年に打点王、20年に本塁打王を獲得。182センチ、90キロ。右投右打。年俸5億円。

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