【楽天】渡辺翔太の台頭、浅村栄斗の活躍で最下位から巻き返しに成功 逆転CSのキーマンは?…青山浩二の一投両談

スポーツ報知

  • ニュース

2023.9.8(金) 03:00

渡辺翔は大車輪の活躍

 楽天は118試合を終えて57勝60敗1分けで3位ソフトバンクと2・5差、2位ロッテと4・5差の4位につけている。春先は単独最下位に沈んでいたが、7月には8連勝を飾るなど夏場に勢いを取り戻した。青山浩二アカデミーコーチ(40)が「一投両談」で巻き返しに成功した要因についてドラフト3位右腕・渡辺翔太投手(22)の台頭を挙げた。また、残り25戦のキーマンに鈴木翔天投手(27)を指名し、フル回転を求めた。

 チームは春先から波に乗れていませんでしたが、7月5日のオリックス戦(楽天モバイル)の荘司康誠の好投から8連勝を飾り、8月も12勝12敗の5割で乗り切りました。僅差の試合になることも多く、そこで勝ちを拾えている要因としては、失点が抑えられてきたことと、得点が伸びたことに尽きる。失点が収まったのは中継ぎの役割が固定できてきたことにあるといえるでしょう。

 中でも、ルーキーの渡辺翔が36試合で6勝、16ホールドをマークするなど大車輪の活躍を見せています。開幕直後は2軍にいた投手たちがこれだけ躍動しているのはプラスです。去年で言えば西口や宮森が頑張っていましたが、今年は春先からなかなか調子が上がってこなかった。松井裕につなぐために、首脳陣は特に前半はすごく苦労したと思いますが、渡辺翔を使ってみて、最初は「抑えてよかったね」くらいだった評価が、今ではセットアッパーを任されるまでになった。うれしい誤算です。

 また、鈴木翔もここまで自己最多の50登板と着実に実績を重ねています。後半戦は安定感も増してきたことで、抑えの松井裕につなぐ継投が計算が立つようになったことが大きい。競っていたり、少しビハインドの試合でも乗り切って逆転に持っていける粘りも出てきたと思います。

 一方の野手では浅村の活躍が目覚ましい。8月30日の西武戦(楽天モバイル)では防御率0点台だった松井裕がまさかのセーブ失敗。敗色濃厚でしたが、それでも9回裏に打線がつないでチャンスをつくり、最後は主砲が逆転サヨナラ3ランで決めたシーンはかなり印象に残っています。

 打線が活発になってきたのはチームが苦しい時に活躍する選手がぽつぽつ出てきたことも理由の一つ。交流戦明けは村林がブレイクしたことで、他の選手にもいい刺激になったと思います。

 残り25試合でソフトバンクと2・5差ですが、ロッテとも4・5差で2位も十分狙えます。ロッテとは直接対決が3試合、ソフトバンクが8試合。ここが順位に直結するため、負けられない勝負どころになります。中継ぎ陣をどうマネジメントして、いい状態で投げさせられるかが大事になります。

 キーマンを挙げるとすれば、鈴木翔でしょう。ここから絶対に落とせない試合では松井裕に関しても3連投以上の可能性もある。中継ぎも2試合に1回は登板すると思って準備してもらいたいですね。「疲れた」なんて言ってられないですから。僅差の勝ちを拾っていくなら、鈴木翔は60試合はいってもらわないといけない。70登板も狙えると思いますし、シーズン後に「これだけ投げられた」という自信を持って来季につなげてほしいです。

関連ニュース

【楽天】2戦連続の雨天中止 石井一久監督「ポジティブにしているのは自分たち」
【楽天】ファームで奮闘中の茂木栄五郎を直撃「今までは恵まれていたことをすごく実感します」
【楽天】ゲリラ豪雨でスタジアムの一部が浸水 グラウンドコンディションの回復が見込まれず中止
【楽天】則本昂大が5日に今季初めて日本ハム戦先発「郡司あたりに打たれているイメージ」と警戒
【楽天】荘司康誠が3勝目…3カード連続勝ち越しで3位と2差死守

記事提供:

スポーツ報知
  • パ・リーグ.com トップ
  • ニュース
  • 【楽天】渡辺翔太の台頭、浅村栄斗の活躍で最下位から巻き返しに成功 逆転CSのキーマンは?…青山浩二の一投両談