【オリックス】山本由伸 リーグトップ13勝「全部勝つつもり」8月1日から計33回を自責0

スポーツ報知

  • ニュース

2023.9.3(日) 05:30

最後を締めた平野(右)を笑顔で迎える山本(左は山崎颯=カメラ・安藤 篤志)

◆パ・リーグ 日本ハム0―1オリックス(2日・エスコンフィールド)

「おりゃー!」。オリックス・山本由伸投手(25)の雄たけびが何度も敵地にこだました。2試合連続零敗で、優勝マジック消滅の可能性もあった一戦。初回に中川圭の先制打でチームは21イニングぶりの得点。「1点を守り抜けるようにと思っていた。ピンチも多かったですけど、何とか粘れた」。2回以降、味方打線は無安打と再び鳴りを潜めたが、7回4安打無失点の好投でハーラー独走の13勝目をマーク。初回と7回以外は毎回走者を背負いながら、侍ジャパンの仲間だった伊藤との投げ合いを制した。

 9奪三振に加え、守備でも魅せた。2回1死二、三塁で、上川畑の放った足元を抜けそうな痛烈なゴロを捕球。三塁走者を三本間で挟んでタッチアウトにし、ピンチの芽を摘んだ。6回1死一塁でもライナーに反応。飛び出した一塁走者は戻れず、併殺を完成させた。

 本人は「まぐれ」と謙遜するが、9人目の野手としての意識は強い。参考にしているのは先輩・山崎福だ。「福也さんって、守備がめちゃくちゃうまい。だから、ずっと見ているんです」。重視するのは投げ終わりの捕球体勢の入り方。少しでも上達するための努力を怠らないから、超一流にたどり着いた。この日はヤンキースなど8球団のメジャースカウトが視察。あるナ・リーグのスカウトは「総合力の高い投手だ」と絶賛した。

 これで8月1日の楽天戦(京セラD)から5試合、計33回を自責0(失点3)。12球団トップの防御率は1・34まで良化し、勝率は7割2分2厘に。13勝以上という最高勝率の条件も満たして堂々の3冠だ。

 チームはリーグ最速で70勝に到達。過去9度のうち8度はゴールテープを切っており、V確率は89%だ。「投げる試合は全部勝つつもり。とにかく必死にやります」。勝負所の9月は昨季まで2年続けて4勝無敗で、20年から続く連勝を12に伸ばした。優勝マジックは18。リーグ3連覇へ、再び“由伸無双”が始まる。

(小松 真也)

関連ニュース

【試合詳細】日本ハム―オリックス(2日)
【オリックス】中川圭太、待望の先制打「いいところに飛んでくれた」21イニングぶり得点
【オリックス】2戦連続の完封負けで20イニング無得点 3番・池田陵真&4番・森友哉の大阪桐蔭コンビも不発
【オリックス】池田陵真&森友哉の大阪桐蔭クリーンアップ不発…天敵・上沢に完封許す
【オリックス】宮城大弥、7回0封も平野佳寿18戦ぶり失点でサヨナラ負け

記事提供:

スポーツ報知