◆パ・リーグ　オリックス４―３ロッテ（２５日・京セラドーム大阪）

　オリックスが２年ぶりの７連勝（１分けを挟む）を飾り、マジック点灯に王手をかけた。先発・山崎福が２回に２点を先制され、球団新、プロ野球タイ記録の「８試合連続１失点以下」は夢散。しかし２番手・小木田からのリリーフ陣が決壊を防いだ。

　２点を追う６回には打線が３得点であっさりと逆転した。山岡、山崎颯とつないだバトンは、平野佳も落とさなかった。「ブルペンで誰も、記録のことは言っていなかった。それぞれが仕事をして、勝ちにつながって良かった」。９回１死から藤原、山口を退け、２２セーブ目。ＮＰＢ通算２３５セーブで歴代単独５位に浮上した。

　試合前の時点で並んでいたサファテとは、同じように成長してきた。リリーフとして２年目だった１１年、ある遠征先で偶然出くわした。「一緒に行こう」。ほぼ初対面なのに言葉の壁を気にせず、にぎやかに乾杯してくれた助っ人リリーバー。当時の思い出を忘れることはなく、競い合うようにセーブを積み重ねてきた。

　６月３０日の日本ハム戦（エスコン）から１６戦連続無失点。防御率０・８４、３４試合で失点したのはたった３試合、しかも複数失点なしと驚異的だ。名球会入り条件の日米通算２５０セーブまで７。試合後はいつもの温冷交代浴を４度繰り返し、また来るべき出番に備えた。

　ロッテとのゲーム差はさらに広がって９・５。２ケタ勝利をかけて山下が登板する２６日も勝てば、３連覇へのマジック「２３」が初点灯する。「マジックはあなたたちがつくった言葉であって、僕たちには関係ないです」。巧みな采配が「マジック」と呼ばれる中嶋監督も一戦必勝スタイル。ゴールへばく進中だ。（長田　亨）

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